「助成金」の成り立ちや使い道を理解しよう

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ecbc6bbad05728bb3ba87f338c90fec9_s助成金、補助金の特徴やメリットをお伝えしてきましたが、今回は助成金にフォーカスしてお話します。

「助成金」「補助金」の金額以上の2つのメリットとは?

助成金の成り立ちからその目的、申請方法までをご紹介していきます。

助成金を申請する前に確認すべきチェック項目もご用意しましたので、申請を検討される方はぜひ参考にしてください。

助成金の成り立ち

雇用調整に関する助成金とは、従業員の雇用を維持し、失業率を下げることを目的としたものです。
たとえば不況等の理由により業績が悪化し、従業員の削減が必要になったとき「解雇ではなく自宅待機にして、給料の6割を休業手当として支払う」等の方針を取った企業に助成金が交付されていました。

起業に関する助成金は、雇用の創出を目的としたものです。
新しく会社を作っても、創業当初はなかなか利益を出すことができません。
それでも従業員を2、3人雇ったとき、給料を安定して支払うために助成金を交付する、というものです。

しかし2012年ごろから雇用に関する政策は転換され、労働力の流動化がテーマとなりました。
新しい会社が新しい雇用を生み出すことよりも、優秀なパートを正社員化する、正社員を教育して人材の質の向上を目指す等、すでに存在している企業で安定した雇用環境を作り、人材の質の向上を図ることが重視され始めました。

この傾向は今後も続き、育児関連や教育系、正社員化系を中心に拡大していくと考えられるため、これらの助成金を受けられるような会社作りを目指していきましょう。

助成金の分類

制度助成

制度の導入や、そのための設備投資などを行うことでもらえる助成金です。

実施型助成

導入した制度が利用されるたびに交付される助成金です。
たとえば「1人が利用すれば10万円、2人目から5人目まで5万円が支給される」というように、その制度を利用する人数が増えるほど、交付される支給額が増えていきます。
ただし「5人まで」「10人まで」という制限が設けられています。

目標達成型助成

たとえば「残業を半分にする」という目標を実現するために設備投資を行い、その経費を支出したとします。
時短・有給の取得推進等の目標達成率が上がるとともに、4分の3、5分の4というふうに、支給額が増えていく仕組みの助成金です。
目標が達成できなければ受給額が半分に削減されることもあります。

創業時に活用できる助成金

さらに「雇用安定系」「正社員化系」「教育系」「障害者系」「育児・女性系」など、その内容によってさまざまな分類ができますが、その中でも創業時または創業直後に活用できる助成金について、一部紹介します。

トライアル雇用奨励金

職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワークや職業紹介事業者等の紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成する。
支給額:対象者1人につき月額4万円(最長3カ月間。対象者が母子家庭の母などまたは父子家庭の父などの場合、1人当たり月額5万円)

特定就職困難者雇用開発助成金

高年齢者(60歳以上65歳未満)や障害者などの就職が特に困難な者を、ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により、継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主に対して助成する。
支給額:高年齢者、母子家庭の母等 60万円(期間1年)
重度障害者等 240万円(期間1年)
重度障害者等を除く身体・知的障害者 120万円(期間1年)

キャリアアップ助成金(人材育成コース)

有期契約労働者等に対して職業訓練を行う事業主に対して助成する。
支給額:賃金助成 1人1時間当たり800円
訓練経費助成 1人当たり最大30万円

地域雇用開発奨励金

雇用機会が特に不足している地域等において、事業所の設置・整備や創業を行うことに伴い、その地域に居住する求職者等を雇い入れた場合に助成される。
支給額:50万円〜800万円(期間3年)

助成金の申請について

助成金の申請は「必要な書類をそろえて窓口に提出すればいい」というような簡単なものではありません。
特に雇用関係の助成金は、必要書類を作成することはもちろん、要件を満たすための準備にこそ時間がかかるものです。
完璧な書類が用意できたとしても、要件を満たしていなければ決して受給できることはないからです。

ただし、制度を導入することで受給できる助成金や、新規採用によって受給できる助成金などは、事前に届出をしたり計画書を提出したりして、認定を受けてから取りかからなければなりません。
申請前に制度導入に着手したり、対象となる人物の雇用が完了していると、申請できなくなってしまいます。

また必要な書類や、申請から受給までの段取りは、助成金によって千差万別です。
これらを間違えると受給できない場合があるため、十分に注意しましょう。

助成金を申請する前に

助成金を受給する前提条件として、法令に基づいた労務管理を行っている必要があります。
以下の労務管理ができているか、必ず確認しておきましょう。

□全従業員分の法定三帳簿がある
(労働者名簿、出勤簿またはタイムカード、賃金台帳または給与明細書)
□従業員に雇用契約書または労働条件通知書を渡している
□就業規則の作成・届出をしている(原則従業員10人以上の場合)
□労働保険料を滞納なく納めている
□雇用保険の適用事業所である
□要件を満たす場合は社会保険の適用事業所である
□雇用保険未加入者がいない
(1週間の所定労働時間が20時間以上で31日以上引き続き雇用されることが見込まれる従業員は、全員加入している)
□社会保険未加入者がいない
(1カ月の所定労働時間、労働日数が正規職員の4分の3以上の従業員は全員加入している)

 

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