今からでも間に合う。個人事業主の貸倒引当金での節税5つのポイント

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 前回は「未払金」での節税ポイントについてご紹介しましたが、「貸倒引当金」についても経費として計上し、課税所得額を減らし納税額を減らすことが出来ます。特に貸倒引当金を最初に設定した年度は、当期の決算でその貸倒引当金を経費として全額計上できるため効果があります。今年度予想以上に儲かってしまった場合など、経営の安定につながりますので積極的に計上しましょう。

貸倒引当金とは

事業を行っている場合に、取引先の倒産などにより受取手形、売掛金、貸付金などの回収が出来なくなる貸し倒れ損失に備え、あらかじめ一定金額を引き当て金として計上するものです。

青色申告が必要

貸倒引当金を費用計上するには、青色申告することが必要です。

その為には、所得税の青色申告承認申請書を申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後、新たに事業を開始には、その事業開始等の日(非居住者の場合には事業を国内において開始した日)から2月以内。)に納税地を所轄する税務署に提出する必要が有ります。

ご参考URL:所得税の青色申告承認申請書(PDFファイル/151KB) 

税務署: 所在地及び管轄

貸倒引当金の対象について

引当金が多ければ、その分節税になります。引当金は、もれなく計上しましょう。

対象のもの

  • 売掛金
  • 未収金
  • 受取手形
  • 事業上の貸付金 

対象とならないもの

  • 家事上の貸付金
  • 保証金、敷金、預け金など
  • 一時的な仮払金、立替金
  • 手付金、前渡金
  • 相手の買掛金と相殺出来る金額

貸倒引当金の計算方法 

 大きくは、下記の個別評価による繰入額と一括評価による繰入額の2に分かれています。その合計額が貸倒引当金になります。

貸倒引当金の繰入額 = 個別評価による繰入額 + 一括評価による繰入額

個別評価による繰入額

  • 相手から、5年を超えて弁済される金額
  • 相手の債務超過の状態が相当期間継続し、好転の見通しがない金額
  • 相手に次の事由が生じているときはその金額の2分の1

     更生手続開始の申立て 
     再生手続開始の申立て 
     破産手続開始の申立て 
     特別清算開始の申立て 
     手形交換所よる取引停止処分 

個別評価による貸倒引当金の繰入れをするための手続

個別評価による貸倒引当金の繰入れをする場合は、「個別評価による貸倒引当金に関する明細書」で繰入額を計算し、青色申告決算書又は収支内訳書に繰入額を記載するとともに、明細書は申告書と一緒に提出する必要が有ります。

ご参考URL:個別評価による貸倒引当金に関する明細書 

一括評価による繰入額

12月31日における売掛金、貸付金などの帳簿の合計額の5.5%が、貸倒引当金になり貸倒引当金勘定へ繰り入れる事が出来ます。必要経費になります。ただし金融業の場合は 3.3%です。当然、個別評価に繰入れた項目と一括評価に繰入れた項目は、重複出来ません。

ご参考URL:4青色申告の特典  (3) 貸倒引当金

 

貸倒引当金繰入額の計算ができる会計ソフト

貸倒引当金には、「繰入れ」と「繰戻し」が有ります。

 貸倒引当金繰入額は、貸し倒れを見込んで所得から差し引くもので、実際は、貸し倒れにならない場合が有ります。その場合、翌年には今年所得から差し引いた分を所得に戻す必要が有ります。翌年は、一旦所得に繰戻し、改めて貸倒引当金を計算し貸倒引当金に繰り入れます。その為、2年度以降は、初年度に比べてあまり節税効果はありません。

貸倒引当金は、青色申告決算書では、1ページ目と2ページで計算します。

1所得税青色申告決算書1 

2所得税青色申告決算書 

 

まとめ  

いかがでしたでしょうか。青色申告事業者で有れば、貸倒引当金は今からでも間に合う節税方法ですので、今回ご紹介した内容を、ぜひ参考にしてみてください。

青色申告で節税したいけれど、自分でやる時間がない方へ

 

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