青色申告の減価償却でおさえるべき6つのポイント

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事業に関係する買い物であれば経費にすることができます。
経費の費用が多ければ課税となる額も下がりますね。
不要な税金の支払いをおさえるためにも大事な内容ですのでおさえていきましょう。

1. 減価償却とは

経費を何年かにわたって均等に分けて、計上することを「減価償却」といいます。

例えば社用車として100万円の軽自動車を購入したとします。
4年で経費をおとすことが定められているため、100万円÷4年=25万円/年。

軽自動車の1年で認められる経費は、25万円となります。

2.法定耐用年数とは

簡単に言うと先ほどの軽自動車の「4年」というのが法定耐用年数に当てはまります。

「法定耐用年数」とは、減価償却が必要なものを何年で清算するかを決めたものです。
主な固定資産の耐用年数は次の通りです。

▼主な固定資産の耐用年数

構造・用途 細目 耐用年数
建物 鉄骨鉄筋コンクリート造、または鉄筋コンクリート造 事務所用 50年
店舗用 39年
住宅用 47年
工場および倉庫用 38年
器具や備品 事務用機器、通信機器 パソコン(サーバーを除く) 4年
その他のコンピューター 5年
コピー機 5年
ファクシミリ 5年
タイムレコーダー 5年
デジタルボタン電話設備 6年
インターホン、放送用設備 6年
家具、電気・ガス機器等 応接セット(接客業) 5年
応接セット(その他) 8年
事務机、事務いす、キャビネット(金属製) 15年
事務机、事務いす、キャビネット(金属製でないもの) 8年
据置型の金庫 20年
冷房・暖房用機器 6年
テレビ、ラジオ 5年
車両 自動車

(二輪、三輪を除く)

小型車(総排気量0.66l以下) 4年
ダンプ式貨物自動車 4年
その他の一般乗用車 6年
自動車

(運送業・タクシーなど)

小型車 3年
大型乗用車 5年
上記以外 4年
乗合自動車 5年
無形固定資産 二輪自動車 3年
特許権 8年
実用新案権 5年
漁業権 10年

佐賀市のサイトに「固定資産税(償却資産)の耐用年数について」というコーナーがあり、とても便利なので掲載します。
参考サイト:「固定資産税の耐用年数について

3. 青色申告のみに認められる「減価償却の特例」とは

青色申告者のみに認められた期間限定の特典があります。

それは、30万円未満の固定資産なら購入年に全額経費に計上できることです。
通常なら数年間に分割して経費にする減価償却が必要なのですが、それが不要となります。

ただし、適用期間は平成26年3月31日までです。

詳しくは国税庁のホームページをご参照ください。

4. 減価償却でおさえるべき6つのポイント

4-1.年の途中で購入した固定資産の計算方法

減価償却が必要なものを、その年の途中で購入することはよくあります。

そのケースでは、まず1年分の償却費を計算します。
次に購入日から年末までの月数に基づいて算出します。

(※1ヵ月未満の端数は切り上げ)

計算式は次の通りです。

1年分の償却費×(購入日から年末までの月数÷12)

例)8月20日に購入した場合
年末まで3ヵ月と10日であるため、切り上げて4ヵ月となります。

4-2.中古で購入した場合の計算方法

先ほど挙げた「法定耐用年数」は、新しいものを購入した場合となります。
中古品を購入したときは原則、その使用可能年数を個別に見積もることになります。

ただ見積もり複雑になったりした際、次の式に当てはめるとわかりやすいです。

法定耐用年数をすでに超えたものを購入した場合

法定耐用年数×20%=その資産の耐用年数

法定耐用年数を一部超えたものを購入した場合

(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%=その資産の耐用年数

この計算式で 8.5年 など端数が出た場合、切り捨てて 8年 の耐用年数とします。
また計算の結果、2年未満のときは2年とします。

結論として、中古品を購入する時は経過年数が明確であることが重要です。
それは経過年数がわからないと上記の式で計算ができないためです。

また、中古品の購入額が、新品で同様のものを購入した時の50%を超える場合、「法定耐用年数」で計算します。

4-3.事業と家事の両方で使っている場合の計算方法

個人事業主の中には、固定資産を事業用と家事用とで併用している方もいるかと思います。
その場合の減価償却は、事業用に使用している部分が減価償却の対象となります。

ただ事業用に使用している部分を合理的に区分する必要があり、判断が難しい場合は税務署に相談すると答えてくれます。

事業用と家事用を区分できたら、供用資産全体の償却費を計算します。
例えばインターネットショップを運営している事業者の場合の賃貸について見ていきましょう。

部屋全体の25%を事業用に使用しているとします。
区分比率は、事業用:家事用=1:3で、資産全体の25%が減価償却の対象となります。

4-4.家事用に使用していたものを事業用に転用した場合の計算方法

事業用に使っていたプリンターが壊れたため、急きょ家事用のものを代替機として充てる場合もあるでしょう。

この場合、まずは資産の転用の日における未償却残額を求めます。
未償却残額は、複雑なため計算方法については専門家にご相談した方が早いです。

あえて簡略して説明すると、その資産の取得価額からその資産の耐用年数を1.5倍した年数を元に、旧定額法に準じて転用する日までの減価の額の累積額を差し引いたのが未償却残額です。

そして転用後の償却費は、次の式で求められます。

定額法で申請している場合

未償却残額×定額法償却率×(事業用に使った月数÷12)

定率法で申請している場合

未償却残額×定率法償却率×(事業用に使った月数÷12)

4-5.減価償却資産が壊れた場合の計算方法

固定資産が償却中に壊れてしまう事も当然あります。
その場合、資産を破棄して、ちゃんと手順を追って処分すれば、この資産を帳簿から削除できます。

ただし、必要経費として計上できるのは、その資産が破棄された時点であることに注意しましょう。
未使用のままにしておくと、資産と見なされることもあります。

ちなみに、その時点でまだ焼却されていない分について、「除去損」という費目で必要経費に計上が可能です。

4-6.減価償却資産を売却した場合の計算方法

資産を売ってしまった場合について、売却した時点までの期間が償却期間の対象となります。

例えば8月に売却した場合、年初から数えて8ヵ月は使用していたため、原則として8ヵ月分が償却費となります。

ただし、建物などを除く有形固定資産であれば、その年の減価償却は省略しても良いことになっています。
省略した減価償却費は、譲渡所得の取得費として必要経費に計上できます。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?
「経費」という考え方の一つとして、しっかり理解しておくと、節税の効果にもつながります。
また、青色申告者の特例である「30万円未満の資産なら全額経費」になるというのは便利なルールですね。
活用できるものは活用して、税金とうまく付き合っていきましょう。

経費をきちんと入力して、青色申告の特典を受けたい方向けのソフト

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