青色申告の届け出をするときに抑えておくべき5つのポイント

LINEで送る
Pocket

個人事業を営む方にとって、取り組まなければいけない面倒な課題の一つが「確定申告」ではないでしょうか。

とりわけ、2014年の消費税増税などに続く税負担の増加を抑えるため、税制面でいくつかの優遇措置がある「青色申告」の手続きをされている方も多いと思います。

本記事では、新たに「青色申告」をするにはどのような手続きをとればよいのか、具体的な手順を5つのステップに分けて解説していきます。

1. 届け出の提出場所

青色申告とは、税務署の承認を受け、所定の方式により毎日の取引を正確に帳簿へ記録し、それに基づいて所得を申告する制度です。青色申告の適用を受けるためには、最寄りの税務署で「所得税の青色申告承認申請書」の用紙をもらい、税務署に提出する必要があります。

全国の税務署一覧はこちらからご覧いただけます。

2. 届け出の期限

所得税の青色申告承認申請書は、

・1月16日以降に新規開業し、開業当初から青色申告を希望する場合
→開業日から2ヵ月以内

・その他の場合
→その年の3月15日まで

に提出する必要があります。

ただし、青色申告を行っていた人の事業を相続により承継した場合は、次の期限までに手続きをすることが認められています。

  1. 相続を開始した日が1月~8月の場合・・・相続を開始した日から4カ月以内
  2. 相続を開始した日が9月~10月の場合・・・その年の12月31日まで
  3. 相続を開始した日が11月~12月の場合・・・翌年の2月15日まで

なお、上記の期限が土日・祝日にあたる場合は、その翌日が期限となります。

3. 届け出が受けられる条件

青色申告の届け出が受理されるには、以下の4つの条件をクリアする必要があります。

(1)正規の簿記(複式簿記)による記帳

青色申告では、日々の入出金の帳簿への記録を原則として複式簿記で行う必要があります。複式簿記にすることで、最高65万円の「青色申告特別控除」の対象にもなります。この場合、「現金出納帳」「預金出納帳」「売掛帳」「買掛帳」「経費帳」「固定資産台帳」「仕訳帳」の7種類の帳簿を用意する必要があります。 記帳から申告書に必要なデータ作成までかんたんにできる会計ソフト

ただし、複式簿記による仕訳や転記作業を行わず、総収入と必要経費に関する事項、つまり、損益計算書に関する事項だけを記帳する「簡易簿記」の方式で記帳することも認められています。この場合、預金出納帳と仕訳帳を除く5種類を用意すれば控除が認められますが、控除額は最高10万円となります。

(2)「損益計算書」と「貸借対照表」の作成

売上や経費を記入した損益計算書、および年度の初めと終わりの資産を記入した貸借対照表の両方を毎年作成し、決算書として3月15日までに提出する必要があります。

(3)必要経費の領収書の整理・保管(7年)

青色申告では、所得税法に基づき、領収書、請求書、預金出納帳などの現金預金取引等関係書類を、7年間保管しなければなりません。
(前々年分の所得が300万円以下の場合は、5年間でかまいません)

保存期間の起算日は、翌年の確定申告の申告期間終了日となります。

例えば、2013年分の決算関係書類の場合、翌年の確定申告は2014年3月16日までが申告期間ですので、ここから7年経過した2021年3月15日まで保存する必要があります。

もし保存義務に違反すれば、青色申告承認取り消し事由となる可能性があります。

(4)取引を記録した書類の整理・保管(5年)

納品書、請求書、発注書、受注書、契約書などの書類は、5年間の保管が義務付けられています。

保存期間の起算日は、領収書などと同様、翌年の確定申告の申告期間終了日となっています。

4. 書き方・記入例

所得税の青色申告承認申請書は、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。

・「職業」欄には、職業の内容を具体的に、例えば「輸入雑貨小売」「ケアサロン経営」「ネット広告出稿代行」などと書きます。

・「事業所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地」欄には、事業所や資産の名称(例えば「○○支店」「○○荘」「山林」など)とその所在地・電話番号を書きます。書ききれないときは、適宜、他の用紙に書いて添付します。

・「いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無」欄には、いままでに青色申告承認の取消しを受けた場合や、取りやめの届出をしたことのある場合は(1)有と該当する事項を○で囲み、取消しの通知があった、もしくは取りやめの届出をした年月日を書きます。

(1)に該当しない場合は、(2)無を○で囲みます。

・「本年1月16日以後新たに業務を開始した場合、その開始した年月日」欄には、最初に青色申告をしようとする年の1月16日以後に開業した場合、または相続により事業の承継があった場合にその年月日を書きます。

・「相続による事業承継の有無」欄には、相続により事業の承継があった場合(1)有を○で囲み、相続を開始した日の年月日と被相続人の氏名を書きます。
(1)に該当しない場合は、(2)無を○で囲みます。

5. 届け出を忘れたら?

青色申告を考えていたものの、期限が分からなかった方や手続きを忘れてしまった方、昨年以前に開業された方で、「今年こそは青色申告にしたい!」と思っている方、残念ながら、青色申告は来年からでないと行うことができません。来年3月15日までに必ず手続きをしましょう。
青色申告でいつ、何をしたらよいかわからない方へ

 

LINEで送る
Pocket