青色申告の提出で最も大事な2つの書類

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青色申告をする事業主の皆さんが、まず準備に取り掛かるのは「提出書類」です。
本記事では、個人事業主の青色申告に欠かせない「確定申告書B」と「決算書」について、その概要を説明します。
また、それ以外に必要となる各種の領収書や明細書についても取り上げます。

1.青色申告とは

青色申告とは、税務署に申請書を提出して承認を受け、原則として複式簿記により日々の取引を帳簿へ記録し、それに基づいて自らが納める所得税の額を申告する制度です。
それ以外の事業主が所得を申告する方式である「白色申告」と区別されます。

青色申告をする場合、毎年2月16日~3月15日の確定申告の際に、「確定申告書」と「決算書」という2つの書類を税務署へ提出する必要があります。

2.2つの提出書類

2-1.確定申告書

その年の所得をもとに所得税の課税額を自ら計算し申告する書類です。
確定申告書には、所得が「給与所得」「一時所得」「雑所得」「配当所得」しかない人が使用する「確定申告書A」と、それ以外の人が使用する「確定申告書B」の2種類があります。
個人事業主の方は、原則として「確定申告書B」を使用します。

2-2.決算書

会社の1会計年度における業績を表した書類の総称です。
収益と費用の状態を表す「損益計算書」と、資産・負債・純資産の状態を表す「貸借対照表」からなり、これらに記入される数値は確定申告書における所得計算の基礎となります。

3.確定申告書の詳細

(1)収入金額等
収入は、その発生形態などに応じて10種類に分けられます。
ア~サの各欄に収入の額を記入します。

(2)所得金額
収入金額から、必要経費など所得から差し引かれる部分を除いて、所得金額を算出します。

(3)所得から差し引かれる金額
扶養控除、基礎控除、配偶者特別控除など各種控除の金額を記入します。

(4)税金の計算
「所得金額の合計」欄には、(2)で求めた合計額から、(3)で求めた「所得から差し引かれる金額」を差し引いた額を記入します。
「所得から差し引かれる金額の合計」欄には、上で求めた「所得金額の合計」に応じて次の値を記入します。

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「源泉徴収税額」欄には、給与や年金などの支払者において、あらかじめ差し引かれた所得税額を記入します。

4.確定申告といっしょに提出すべき書類

3.(3)の「所得から差し引かれる金額」で次の項目を記入した場合、申告書とともに以下の書類を提出する必要があります。

(1)雑損控除
災害等に関連してやむを得ない支出をした金額についての領収書

(2)医療費控除
医療費の領収書・明細書等

(3)社会保険料控除
社会保険料控除証明書

(4)小規模企業共済等掛金控除
支払った掛金額の証明書

(5)生命保険料控除・地震保険料控除
支払額などの証明書

上記で挙げた書類は主なものであり、他にも領収書・証明書などが必要になる場合があります。
詳しくは国税庁のホームページをご参照ください。

5.決算書の詳細

5-1.損益計算書1枚目

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(1)売上・仕入金額
①に1年間の売上金額を記入します(損益計算書2枚目(後述)で計算した金額を転記します)。
期首の商品棚卸額と1年間の仕入額を合わせた金額を④に記入し、期末の商品棚卸額を差し引いた金額を⑥に記入します。
①の売上金額から、⑥の純仕入額を差し引いた金額を⑦に記入します。

(2)必要経費
日々の帳簿から、租税公課、水道光熱費、旅費交通費といった勘定科目ごとの必要経費の合計額を転記します。

(3)差引金額
(1)の⑦に記入した差引金額から、(2)で求めた必要経費の総額を差し引いた額を記入します。

(4)引当金
34~36の各欄には、引当金や準備金のうち、前年に繰入や積立をした金額、または計算により取り崩した金額の各項目をそれぞれ記入します。次いで、37にそれらの合計額を記入します。
38~41の各欄には、引当金や準備金の勘定に、この1年で繰入や積立をした額を記入し、42にそれらの合計額を記入します。

(5)所得金額
42の額から、青色申告特別控除額を差し引いた金額を記入します。

5-2.損益計算書2枚目

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損益計算書2枚目は、1枚目の裏面となります。

(1)月別売上・仕入
月別の売上金額と仕入金額を、帳簿から転記します。

(2)貸倒引当金繰入額
個別評価金銭債権の貸倒引当金について、本年分の繰入がある場合は、①にその額を記入します。
それ以外の貸倒引当金については、年末において繰入の対象となる貸金の合計額を②に、その5.5%にあたる額を③と④に記入します。

(3)給料賃金の内訳
従業員がいる場合、その氏名と給料賃金などの支払額を記入します。

(4)専従者給与の内訳
青色申告を適用し、事業主の家族を従業員として雇用している場合、その従業員の氏名や給与などの支給額、および年末調整後の源泉徴収税額を
青色申告専従者がいる場合年の途中で退職するなどの理由で年末調整が行われない従業員については、本年中に徴収した源泉徴収税額を記入します。

5-3.損益計算書3枚目

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(1)減価償却費
固定資産台帳をもとに、減価償却資産の一覧と本年の減価償却費を記入します。

(2)地代家賃
本年に支払った、事務所や店舗、駐車場などの家賃や賃借料を記入します。

5-4.貸借対照表

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帳簿をもとに、決算時点の「資産」「負債」「資本」の額をそれぞれ記入します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。青色申告は白色申告に比べて書類の記入項目が格段に多くなり、申告書に添えて提出する領収書や明細書の種類の多岐にわたります。
国税庁など関係機関のホームページや専門家の意見も参考になさった上で、慎重かつ期限通りに申告を済ませてください。

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