中小企業の経営者なら知っておくべき!資産にかかる税金4つのポイント

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会社にとって重要な資産には、「固定資産」と「棚卸資産」の2種類が挙げられます。
固定資産は、長期的に使用されることにより間接的に売上に貢献する資産です。そして、固定資産は、減価償却費として経費計上されます。(固定資産のうち土地は減価償却をしません)

一方、棚卸資産は販売によって直接売上に貢献する資産で、売上原価として損金になります。
それぞれの資産にかかる税金について、中小企業の経営者なら知っておきたいポイントを紹介していきます。

1.30万円未満の減価償却資産を取得

中小企業が、30万円未満の減価償却資産を取得した場合には、その全額を、1事業年度につき300万円まで、経費計上することができます。

ここでいう「中小企業」とは、

  • 資本金または出資金の額が1億円以下の法人
  • 資本または出資を有しない法人のうち、常時使用する従業員が1000人以下の法人
    のいずれかに当てはまる企業を指します。

また、その事業年度における減価償却資産の取得価額の合計が300万円(事業年度が1年未満の場合は、300万円をその月数で按分)を超えるときは、取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの減価償却資産の取得合計額を限度に経費計上できます。

なお、1年単位で適用期限が設定された時限立法に基づく制度であるため、税理士などともご相談の上、最新の税制情報に注意を払う必要があります。

2.租税特別措置法で認められる「特別償却」の適用

減価償却には、通常の限度額とは別に、法律により資産の種類ごとに特別に認められた償却があります。
これを「特別償却」と呼びます。
この制度を活用した場合、その事業年度における減価償却費は、通常の減価償却額に特別償却額を合算した金額となります。

一般的に、特別償却額はその資産の取得価額の30%相当となりますので、その分だけ初年度に多額の費用を計上することができます。さらに、特別償却では月別案文の必要がないため、期末になって資産を慌てて購入しても、30%の特別償却ができます。

また、特別償却に代えて、税額控除を選択適用することもできます。税額控除を選択すれば、

  • 取得価額の7%
  • その年の法人税額の20%

のいずれか少ない方の額を、法人税額から差し引くことができます。

特別償却と税額控除はどちらか一方しか選択できないので、その事業年度の利益や法人税額、翌期以降の業績予測などから判断する必要があります。

3.廃棄していない固定資産を経費に計上

使用できなくなった固定資産を廃棄処分する際、その資産の価額を経費に計上する会計処理がなされます。
これを「除却損」といいます。
これに対し、次の2つの条件を満たせば、廃棄処分していない資産でも経費にすることができます。

  • その使用を廃止し、今後は事業に使用する可能性がないと認められる資産人
  • 特定の製品の生産のために専用とされていた金型などで、製品の生産を中止したことにより、
    将来使用される可能性がほとんどないことがその後の状況から明らかな資産

このような会計処理を「有姿除却」と呼びます。

有姿除却を行うことで、会社から資金を流出させずに、また決算日後であっても経費に計上することができます。
決算期末には、会社が保有する資産の中に有姿除却できるものがないか、探してみて下さい。

4.棚卸資産の最終仕入単価を引き下げ

棚卸資産に関して、支払う税金の額を見直すポイントは、以下の2点となります。

①評価損の計上
以下のような棚卸資産が期末に存在する場合には、評価損の計上が認められます。

  • 災害で著しく損傷したもの
  • 著しく陳腐化したもの
  • 破損、型崩れ、棚ざらし、品質変化などにより、通常の方法によって販売することができなくなったもの

逆に、単なる物価変動などによって棚卸資産の時価が低下しただけでは、評価損の計上が認められないので注意が必要です。

②最終仕入単価の引き下げ
棚卸資産の評価方法について、多くの企業では、その事業年度の最後に仕入れた商品の仕入れ単価によって、期末のすべての商品を評価する方法を用いています。これを「最終仕入原価法」と呼びます。
(他にも複数の評価方法がありますが、税務署長に評価方法の届出をしていない場合には、原則として最終仕入原価法を採用することが定められています)

最終仕入原価法では、期首商品の価額と当期商品仕入高の合計から期末商品の価額を差し引いて、売上原価を求めます。
そのため、期末商品の価額を小さくすれば、売上原価を大きくすることができ、算入できる経費の増加につながります。

まとめ

固定資産や棚卸資産は金額が大きい分、税務申告にあたっては、税制改正の動向や自社の業績予測も踏まえた慎重な検討が求められます。

何が経費として計上できるのかを正確に判断するためにも、税理士などにご相談なさった上、会社が有する資産を可能な限り洗い出して申告業務に当たられるようおすすめします。

 

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