儲からなくてよいと思うなら 経営をしてはいけない

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儲からなくてよいと思うなら 経営をしてはいけない

社長が会社を経営し、事業を続けていく上で、大切なこととは何でしょうか。

それは「儲ける」ということです。
会社にどれだけ「お金」を残しておけるかということです。

今回のお話では、ある社長のエピソードを交えつつ、なぜ会社の経営にとって「儲け」や「お金」が大事なのかについて解説いたします。

会社は競争にさらされる存在

社長さんに、どれくらい儲けたいですか、と質問すると
「儲からなくてよい。好きな仕事ができて、赤字がでなければそれでよし」
というような呑気な発言を聞くことがあります。
 
あるいは「できればたくさん儲けたい!」という元気な人もいます。
「では、いくらくらいですか?」と質問すると「たくさんだよ!」と返ってきます。
「じゃあ、いつまでに?」
「なるべく早く!」
 
こんな無計画な考えでは、会社は継続できないし、「儲からなくてもいい」程度の考えでは、会社を潰してしまいます。
 
あなたの会社で提供される商品やサービスは、特許や実用新案の通った「唯一のもの」ではないでしょう。
 
とするならば「すでに先行している他社やお店との競争に勝つ必要」があります。
 
つまり、競争に勝つには、出ていくお金は少しでも減らし、入ってくるお金は少しでも多くもらう、そしてそのお金を新たな仕入れなどの投資に回し、残ったお金は社内に留保して、いざというときのためにプールし、会社の体力を強化しておかねばなりません。
 
これら一つひとつを、社長として実行していくというのは、本当に大変なことだと思います。
 
ですが、よく考えてみてください。
「たいして儲けなくてよい」とか「とりあえずたくさん儲けたい」│という程度の考え方では、潰すために会社をつくるようなものです。
会社を潰して喜ぶ人はいるでしょうか。
いないはずです。
会社をつくるときに、本気で潰れた状態を想像してみてください。
何百万円、何千万円の借金を返していくというのは本当に大変なことなのです。
 
また、会社が潰れるというのは、本当にみじめなものです。
日本では、悪い想像をすると「縁起が悪い」と嫌がられますが、起業家というのはつねに「転ばぬ先の杖」をもっておく、最悪の状態という想定しておく、ということが大切です。

社長にとってお金は命と同じくらい大切なもの

 
あるとき、私の知り合いの社長が、上手に商品を販売して、工場をフル稼働して売上をアップさせていったことがあります。
ところが、数字上は黒字なのですが、お金がショートしてきました。
すぐにでも借入をおこしたい。
なぜなら、振り出した手形の決済日が近づいて預金にその1,000万円の残高がないからです。
間違えば不渡り、すなわち倒産です。
そのとき本気で自殺しようかと思ったそうです。
 
命は大切です。
 
命は大切ですが、経営者になれば、命以上にお金を大切にしなければならないということです。

100万円を用意できない人は事業では成功できない

あるとき、知人が私のところに相談にきました。
 
電話関連の回線を販売していきたい、資本金はいくらでもいいと聞いているから手元にある10万円で始めていいでしょうか、ということでした。
 
現在は会社法が改正され、資本金は1円でも株式会社を設立できるようになりました。
2006年までは、株式会社の資本金は1,000万円以上と決められていてなかなか株式会社がつくれないという時代がありました。
しかし、それでは、若い人たちがなかなか起業することが大変だろうということで、この資本金の制限が外れ、1円からでも会社を設立できるようになっています。

ですが、私は1円起業はやってはいけないと思っています。
最低でも100万円以上は貯めるべきでしょう。
100万円でも会社の机やパソコン、電話やコピー機、事務所の保証金などを支払えばすぐになくなってしまいます。
ましてや1円起業では、何もできず、決算書は赤字になるだけでしょうし、創業資金として100万円を貯金できない人が、その後何をやってもうまくいかないでしょう。
 
会社を始めること、会社を設立することは誰にでもできます。
肝心なことは、会社を設立することではなく、継続させることだということを忘れないでください。

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