減価償却の限度額を増やす方法とは?

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cc19c9358bc977a6a46271f36267eea7_s 正しい経費だからといって、すべてのものが、その年に全額経費算入できるわけではありません。
パソコンや、電話、FAX、机、椅子、応接セットの備品、営業車などほかにも事業をするために必要なものは多数あります。

これらは当然、経費としてみとめられますが、10万円を超えるものについては、それを使用する期間に分割して経費扱いとしなければいけません。

ですから、その年に一括して経費にしたければ10万円未満のものにしておく必要があるということを覚えておきましょう。

専門用語で、これを減価償却といいます。

経費化の条件を10万円から30万円に上げるには

なおこの10万円という上限を「30万円未満」にすることが、いま時限的措置として認められています。

ただし、この制度を利用するには「青色申告の承認申請書」を提出しなければいけません。
提出しておくと、年間合計300万円までの経費は1つ10万円超でも1つ30万円未満のものであれば一括で経費処理できると認められます。これは非常にありがたい制度だと思います。

たとえば、事務所のエアコンが壊れたとなったら、10万円以上のものになってしまうでしょうし、事務所の入口にシャッターをつけるとなったら、手動式のものでも軽く10万円以上になってしまうでしょう。
そのたびに「あ〜あ。多額の出費になるが、一括処理できないのか……」と、憂鬱になってしまいます。

ですが、「青色申告の承認申請書」を提出しておくだけで、こういう不安から解放されるのであれば、やらなければ損だと思います。

1人会社でも必ず青色申告を選択しよう

「いまは起業直後で社員は、私のみだ。名前だけは株式会社だが、従業員もおらず個人事業主のようなもの。いまは経理処理が楽な、白色申告を選択しておきたい」
こう考える方は意外に多くいらっしゃると思います。

もちろん、法人でも白色申告をしてもかまいませんが、やはり起業初年度から数年は、事業がどんどん拡大していく時期ですし、思い切った設備投資が普段以上に必要になると思います。

思い切って青色申告を選択し「10万円の枠」を外して、さまざまな物を購入できるようにしておいたほうが、何かとプラスに働くのではないでしょうか。

それでも
「青色申告は、経理専門の人を雇ったり、税理士と顧問契約をしなければ難しいと聞いている」
といって何とか白色で行きたいと思う人がまだいると思います。

たしかにその通りなのですが、それは一昔前の話です。

現在のITの進歩はめざましく、会計ソフト、とくに最新型のクラウド会計ソフトなどを使用すれば、起業後数年ぐらいは、自分一人で会計処理ぐらいかんたんにできるほどの性能を備えているのです。

参考:青色申告と白色申告の違い|事業主なら抑えておくべきメリットとデメリット

赤字を翌期に繰り越せる利点も

「青色申告の承認申請書」を提出すれば、赤字を翌年に繰り越せるというメリットがあります。

もちろん、白色申告では、繰り越すことができません。

「10万円の枠」同様に、これは起業家にとってメリットが大きい制度です。

なぜなら、起業1年目というのは、店舗の改装や、起業に最低限必要な機械や応接セット類など、大きな出費があいついでおり、皆様の会社を含め多くの企業が「赤字決算」となるのが現実です。

よくあるパターンを紹介しておきます。

1年目は300万円の赤字
2年目は50万円の黒字(繰越1年目)
3年目は100万円の黒字(繰越2年目)
4年目は150万円の黒字(繰越3年目)

この例では、2年目、3年目、4年目に黒字がでていますが、その黒字の分に1年目の赤字分300万円をすべて繰り越せるので、黒字の合計額が300万円に達する4年目まで所得税を払わなくていいことになります。

白色では、2年目から黒字額に対して税金を払わなければいけません。

注意しておきたいのは、「青色申告の承認申請書」に提出期限があるということです。

設立第1期目から青色申告の承認を受けようとする場合の提出期限は、設立の日以後3カ月を経過した日と、設立第1期の事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日までとなります。

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