申告で困ったら確認しておきたい、決算で必要な5つのポイント

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決算でやることは5つある

まずは試算表(合計残高試算表)をつくる

複式簿記による記帳によって、取引の仕訳を総勘定元帳へ転記し終わったら、各勘定科目の借方と貸方を合計していきます。
こうして出来上がったものが、合計試算表です。
そして、借方の合計から、貸方の合計を差し引いて、各勘定科目の残高を算出します。
これが合計残高試算表(試算表)になります。

総勘定元帳への転記ミスがないか、転記のミスを手軽にチェックできるツールとして考えられたのが試算表なのです。
ですので、毎月、定期的に試算表を作成し、確認することで転記ミスを防ぐことが出来ます。

もちろん、試算表の役割はそれだけにとどまりません。
試算表を見ることで、作成時点でのその会社の財政状態、これまでの経営成績などがわかります。
つまり、会社の現状を把握することができるので、粗利率の悪化やムダな経費をいち早く発見することができます。

このように、あるとメリットの多い試算表ですが、手書きの帳簿で試算表をつくるのは意外と手間がかかります。
そのため毎月試算表を出すのも大変ですが、会計ソフトを活用していれば、試算表の作成はとても容易なのです。

決算でやることは5つ

事業年度のすべての取引を集計して1年でどれだけの利益が出たのかを調べるのが、「決算」といいます。
会社法では、事業年度終了時から3カ月以内に株主総会を開き、決算報告会を開かなくてはいけません。
そこで承認されることによって、決算が確定します。
決算が確定すると、棚卸資産や減価償却、引当金処理などの会計処理はそれ以降取り消すことや計上することができなくなります。
また、決算終了後、法人税を納税するために申告書を作成し、納税をすることになります。
その法人税の税額を決めるのにも決算が必要なのです。
このように決算は会社にとって非常に重要なことといえるでしょう。

さて、決算で最も重要なことは、日々の事業活動で発生した取引を入力した帳簿をもとにして決算書(主に貸借対照表と損益計算書)をつくることです。

そのためには、当然ながら準備が必要です。
大きく分けて5つ行うことがあります。

1.「決算整理前残高試算表」の作成

まずは決算の土台となる会計帳簿が正確に総勘定元帳に転記されているのか、試算表を作成します。
次に現金預金の有高調査です。受取手形や支払手形、売掛金、買掛金の取引相手との食い違いがないかきちんと調べます。

2.「棚卸作業」、「減価償却資産の処理」「引当金処理」「繰延資産処理」「損益期間計算」など

「棚卸作業」とは、在庫を調べて、期末の棚卸高を確定することになります。
また、「減価償却資産の処理」があります。
減価償却資産は、固定資産台帳への記入や減価償却費の計算といった決算のときの処理を行う必要があります。
また、将来の損失の見込額として繰り入れる「引当金の処理」、開業時の費用などの「繰延資産の処理」をします。

そして、「損益期間計算」です。
費用や収益について、前払、前受、未払、未収の各部分を加減して損益の期間計算を行います。

3.「積算表」の作成

積算表は決算の本手続き前に当期の純損益を調べるために活用するものです。

4.「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」「個別注記表」の作成

5.法人税の確定申告書の作成

残高試算表を整理して、決算書を作成する

まずは毎月作成していた試算表を集計して、決算の準備を整えます。
試算表が集計されたものを「決算整理前残高試算表」といいます。
決算整理前残高試算表は、勘定科目の貸借が一致している必要があります。
貸借が一致していなければ、転記ミスや入力ミスの可能性があります。
きちんとチェックをしておきましょう。

この試算表の仕入勘定には、当期の仕入高がそのまま記載されています。
期首の在庫を加算して、期末の在庫を減産して売上原価を確定する必要があります。
そのためには、期末の商品の棚卸高を出しておく必要があります。
固定資産や繰延資産については、取得したときの金額や期首の残高がそのまま記載されています。
これらの資産の当期の価値の減少分、減価償却費などを計算して処理をします。
そして、「費用収益対応の原則」に則って、損益期間計算を行います。
 
最後に法人税を計上します。
こうして決算整理前仕訳が終わったら、いよいよ決算書の作成に移ります。

その前に必要なのが、「積算表」です。
「積算表」には、「試算表欄」「修正記入欄」「損益計算書欄」「貸借対照表欄」があります。
まずは決算整理前残高試算表を準備して、「試算表欄」に記入します。「修正記入欄」には、決算整理仕訳の数字を記入します。

「損益計算書欄」には、収益と費用の項目を記載します。
「貸借対照表欄」には、資産、負債、純資産の項目を記載します。

損益計算書欄と貸借対照表欄の当期純利益の金額が一致していれば、積算表の完成です。
積算表の数字を元に、損益計算書、貸借対照表を作成し、法人税の申告書を作成すれば、決算は終了です。

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