実例から学ぶ! デキる経営者の資金調達法 その2

LINEで送る
Pocket

実例から学ぶ! デキる経営者の資金調達法実際にあった事例をもとにしながら、それぞれの状況にぴったりの資金調達に向けた有効手段を学んでいきましょう。

事例を参考に、どの方法がご自身の状況にふさわしいか、考えて読んでみてください。

 

事例3:従業員の育成に「助成金」が出た理由

飲食店を経営するCさんの例

研修期間中の費用に困ったら……

複数の飲食店を経営するCさんは、ある悩みを抱えていました。
従業員の募集をかけるのですが、未経験者の応募が多く、新人教育を任せているベテラン社員の育成スキルにばらつきがあり、従業員の定着率が店ごとで異なっていたのです。
Cさん「本格的な新人教育研修を実施するべきかもしれない。でも、講師代や研修中の給料は、どうやって捻出すべきか……」

Cさんは考えた末、就業規則の作成時に世話になった社労士に相談をしました。
すると、厚生労働省の「キャリアアップ助成金(人材育成コース)」が適用できるとわかりました。ただし受給するにはいくつかの条件があり、日頃からの努力が必要でした。
◦事業主都合での従業員解雇をしていないこと
◦自己都合で退職する従業員の「退職願」に、退職理由を詳細に書いてもらうこと

社労士が言うには、助成金の目的は、雇用の維持や労働環境の改善、従業員の人的質の向上などです。多くの助成金には申請前の過去6カ月間において事業主都合の解雇をしていない、などの要件が含まれています。

社労士「事業主都合の解雇とは、リストラ、希望退職の募集、肩たたきなどの退職推奨も含まれています」

Cさん「それなら大丈夫だ。うちはこの半年間、従業員の解雇も、退職の募集もしていない」
社労士「自己都合で退職された人はいませんか?」

Cさん「それは……2人だけいる。だが自己都合だったし、問題はないだろう?会社都合で解雇したのに“退職願に自己都合と書いてくれ”と社長が頼んで問題になる話がよくあるが、そういうことはしていないし……」
社労士「自己都合より、事業主都合で退職したほうが失業保険を受けられる期間が長くなるため、自己都合であるにもかかわらず『解雇された』とハローワークで嘘の申請をするケースがあるのです。ですから退職願には必ず自己都合による退職であることを明記してもらい、その理由を詳細に書いてもらうようにしてください」

Cさん「退職願に、自己都合であることは明記されている。でも、理由の詳細までは書かれていないな……」

社労士「これから助成金を使って従業員の質的向上を目指すなら、退職願には注意してください」

研修時のチェックに備えておく

Cさんは社労士に助成金申請のサポートを依頼し、キャリアアップ管理者の決定、キャリアアップ計画の作成と提出、訓練カリキュラムの作成、訓練計画届の作成と提出などの準備を進めていきました。
訓練内容は、OFF – JT(座学)ではコーチングスキルやホスピタリティマインドなどを学ばせ、OJT(現場実習)では「新人に教えるべきこと」を統一するため、自身の身だしなみ、掃除のやり方、備品管理、クレーム対応、接客方法などの基本をあらためて習得させるカリキュラムを組みました。

社労士「研修期間中は体調管理に気をつけてもらい、なるべく欠席しないように、あらかじめ伝えておいてください。申請通りに研修が行われているかどうか、ハローワークなどの職員がチェックに来ることもあります」

Cさん「えっ、ハローワークの職員が来る!? 具体的には、何をチェックするのですか?」

社労士「参加人数や研修内容、参加者の様子などです。研修終了後に提出する報告書と合わせて齟齬がないかもチェックされますので、報告書は正確に書くよう注意してください」

助成金の良さはお金以外にあり

これまでベテランに新人教育を任せていたため、教える人間によって教育内容や順番、重視する点などが違っていました。しかし教育内容が整理され、マニュアルが作成されたことにより、どの店舗でも同じ教育が行われるようになりました。
「経験に基づいた教え方」をしていた教育担当の従業員も、何のために教えるのか、どう教えるのかなど、教育項目の一つひとつに対する意識が高まりました。
Cさんは研修中、定期的に教育担当者が集まる機会をつくり、学びを共有する仕組みをつくりました。
その結果、新人が失敗したときのフォローや再指導の方法についても効果的な指導ができるようになり、どの店舗でも新人の定着率が高まったのです。
はじめこそ研修期間中の費用の補填として、助成金を得ることが目的だったかもしれません。

ただし、申請に際して、研修内容や労働環境を整えていくことで結果、従業員の意識が変わったり、横の連携ができていくなど、副次的な効果をもたらすのです。

事例4:「補助金」を活用して事業承継を後押し

町の電気屋さんを営むDさんの例

どうやって設備投資の費用を集めるか?

Dさんの家は電化製品の販売・修理・工事を請け負う「町の電気屋さん」です。
Dさんは大学で建築を専門に学んでいましたが、卒業後は父親の仕事を手伝い、電気関係の専門知識と技術をひと通り身につけました。
やがて父親から事業継承の話があり、自分が店を継いだあとは、父がやってきた仕事に加えてリフォーム業を始めようと決意しました。
Dさんが住む地域は高齢化とともに家の老朽化が深刻化し、電気修理に行った先で雨漏りや壁のひび割れの相談などを受ける機会が多かったからです。

しかし、そのためには、設備投資が必要でした。
資金をどう調達すべきか悩み、税理士に相談したところ「事業継承の補助金が使えるかもしれない」と、調べてくれました。
すると、補助対象事業に該当することがわかりました。
また、ターゲットは漠然と「地域住民の家の補修」と考えていましたが、補助金の要件に「地域経済への貢献」とあったため、Dさんは本格的に事業計画づくり・補助金申請に着手することにしました。

専門分野は「認定支援機関」に相談せよ

税理士から「事業計画書はかなり本格的なものをつくらなければいけないから、専門家に相談したほうがいいよ」というアドバイスをもらったため、Dさんは、まずは認定支援機関に相談をすることにしました。
中小機構のホームページの検索システムで、建設業の支援が可能な認定支援機関を探し、直接会いに行ったのです。

大事なのは、補助金の目的に合うか、合わないか

認定支援機関はDさんの話を聞き、事業が承認された場合の取り組み、新規性、実現可能性について、時間をかけて話し合いました。

Dさん「最初はお年寄りの家の補修を考えていましたが、それでは地域経済への貢献という点では、弱いですよね?」
認定支援機関「そうですね、住民だけではなく地元商店に対する貢献を目的に入れて、さらに電気と建築の組み合わせで、何か新しいことはできないでしょうか?」
Dさん「あ、それならじつは考えていたことが……」

認定支援機関「――……わかりました。この内容なら、事業継承の補助金の目的に合致します。事業計画書の作成と、事業実施後の報告、補助金請求まで、一貫して支援させていただきます」
建築分野に詳しい認定支援機関からのアドバイスを得て、Dさんは必要書類を揃えて応募し、見事採択。新事業が形になりました。
父親の事業を継ぎ、かかった費用のうち、設備費や店舗など借入費、原材料費などは補助金申請し、無事に受け取ることができました。補助金のおかげで初期投資がかなり抑えられ、新事業は非常にスムーズに軌道に乗りました。
このように資金調達の方法は、会社の経営方針や経営者の意向などに合わせていろいろな選択肢があります。税理士や社労士といった専門家のアドバイスが加わることで、コストを抑えて、事業をより活性化できるものなのです。

LINEで送る
Pocket



会社設立後に、倒産リスクを大幅に軽減するための方法とは?

倒産リスクを軽減させるためには、創業してすぐに日本政策金融公庫を利用すべき

~日本政策金融公庫からの融資実績700件以上~

  • 日本政策金融公庫から創業時に融資を受けたい
  • 会社の倒産リスクを軽減したい
  • 毎年会社を成長させていきたい
  • 余裕があるタイミングで融資を受けておきたい
  • 低金利で融資を受けたい
  • 独立をするために資金が必要

上記のようなご希望をお持ちの方、認定支援機関に相談してみませんか?
まずは下記から無料でご相談ください

起業者支援の専門家に相談してみませんか?