制度融資で最大1000万!起業するなら抑えておきたい資金調達方法

LINEで送る
Pocket

制度融資起業や独立を考えている人の多くは、「起業直後の事業資金をどのように確保するか?」という問題に直面していることでしょう。もし、あなたが起業のための創業資金や創業直後の運転資金を全て自前で用意しなければいけないと思っているとしたら、必ずしもそうではありません。

実は、日本ではこれから事業を始める人や、事業を始めたばかりの人を応援するための制度が充実しています。本日お伝えする制度融資もその一つで、創業資金や会社の運転資金を確保するためにぜひ抑えておきたい資金調達法でもあります。

これから事業を始める起業家や、事業開始直後の経営者の方は特に知っておくことをおすすめします。

1.創業の際に知っておきたい制度融資とは?

制度融資とは、各地方自治体が中小企業を支援するために独自に行っている各種の融資です。そして、地方自治体が中小企業を支援する政策の一環として行っているので、他金融機関と比べても遥かに良い融資条件となっています。例えば東京都が制度融資の一環として行っている創業融資の条件は以下のようになっています。

項目 内容
限度額   

自己資金まで(限度額1000万円程度が多い):新たに1ヶ月以内に個人または2ヶ月以内に会社を設立して都内で創業しようとする具体的な計画のある人の場合
2500万円まで:創業後5年以内の法人または個人

融資期間    

運転資金は7年以内(据置き期間1年以内)
設備資金は10年以内(据置き期間1年以内)

貸付金利

【責任共有利率】
3年以内・・・1.7%以内
3年超5年以内・・・1.9%以内
5年超7年以内・・・2.1%以内
7年超・・・2.3%以内

【全部保証利率】(※借入金の全額を保証協会が保証する場合)
3年以内・・・1.5%以内
3年超5年以内・・・1.7%以内
5年超7年以内・・・1.9%以内
7年超・・・2.1%以内

※いずれも固定金利

保証料率 信用保証協会所定の料率
担保 原則として無担保
保証人 原則として代表者が連帯保証人になる。個人事業主の場合、連帯保証人不要

 

このように、制度融資は金融機関から直接融資を受けるよりも遥かに好条件で融資を受けることができます。しかも新創業融資同様、まだ起業独立していなくても、これから事業を開始する人でも申し込むことができるというものです。従って、開業資金や開業直後の運転資金を集める手段としてぜひとも活用したいところです。

そのためにもまずは、制度融資の仕組みと流れを抑えておきましょう。

※大まかな条件は似通っているのですが、融資内容や条件は都道府県によって、保証料を負担してくれたりするなど、微妙に内容が違うため、しっかりと調べておきましょう。「都道府県名+制度融資」で検索すると出てくる都道府県サイトをご参照下さい。

2.制度融資の仕組みと流れ

制度融資を受けるまでの流れは大きく以下のようになっています。

制度融資

  1. まず、あなた自身が最寄りの自治体に行って融資の斡旋を申し込みます。
    各地域の創業アシストプラザで融資の斡旋の相談をします。ここで融資の申込に必要な創業計画書の書き方などをチェックしてもらうことができます。(例:東京の創業アシストプラザ連絡先
  2. 次に信用保証協会に保証の申し込みをします。
    ※保証協会とは都道府県が中小企業の経営をサポートするために担保を持たないあなたの代わりに保証人となってくれる機関です。(例:東京信用保証協会
  3. すると、信用保証書が発行されます。
    信用保証協会は、あなたの会社の審査を行い、保証しても大丈夫と思った場合は、金融機関に対して信用保証書を発行します。この際の審査手順の一つとして経営者との面談があります。
  4. 金融機関があなたの会社に融資を実行します。
    融資にあたって創業アシストプラザが地域の金融機関を紹介してくれます。また金融機関との間でも経営者面談があります。これらの面談は制度可否を決める上でもとても大切なものです。

このように、制度融資では、信用保証協会が、設立間もないあなたの会社を第三者として保証してくれます。この「保証」とは連帯保証の保証と同じ意味です。従って、会社が金融機関から制度融資の借入をして、もし返せなくなった場合、信用保証協会が会社に代わって借金を返済してくれます。その代わりに、信用保証協会には、借金の利息とは別に、大体20万円~30万円程度の保証料を払わなければなりません。

つまり、地方自治体と信用保証協会、金融機関の3者が絡んで行うものが制度融資です。

3.経営者が抑えておきたい制度融資のメリット

このように、制度融資は金融機関の他に信用保証協会が絡んできますので複雑に思われるかもしれません。しかし、普通の融資と比べて大きなメリットがあります。具体的にどのような重要なメリットがあるのかをお伝えします。

3−1.金利が安い

創業融資には、当ページでご紹介している制度融資と日本政策金融公庫の新創業融資の2通りがあります。一般的に、制度融資の方が金利が安く、地方自治体によっては優遇措置が設けられていることもあります。

3−2.据置期間が長い

据置期間とは、金利だけを払って元本を返済しなくても良い期間のことです。例えば東京都だと、日本政策金融公庫の据置期間は6ヶ月ですが、制度融資の据置期間は1年間とされています。起業直後は経営がまだまだ不安定なため、融資を受けてからすぐに元本の返済をしなければいけないとなると経営が非常に辛くなってしまいます。そのため、新設会社の成長を妨げないために据置期間が用意されているのです。

4.他の融資と比べたときの制度融資のデメリット

次に制度融資のデメリットです。主に新創業融資と比べた時のものです。

4−1.借入可能額は自己資金までが実質の限度額

日本政策金融公庫の新創業融資では、最大で自己資金の2倍まで借り入れが可能ですが、ほとんどの制度融資では、借り入れできる金額は自己資金までが限度です。

4−2.審査に最大2ヶ月半ほど時間がかかる

制度融資では、保証人となる信用保証協会の審査も受けなければいけないため、一般的に融資の実行までに2ヶ月〜2ヶ月半ほどかかります。

 5.制度融資の申し込み方法

それでは、実際に制度融資の申し込み手順をご紹介します。以下のような流れになります。

  1. 自治体の窓口に行って融資の斡旋を申し込み紹介状を発行してもらう
  2. 紹介状を持って金融機関に融資を申し込む
  3. 金融機関の審査(面談)
  4. 信用保証協会へ信用保証の申し込みをする
  5.  信用保証協会の審査(面談)
  6. 融資の実行

5−1.自治体で創業計画書の指導を受け紹介状を発行してもらう

まずは金融機関に申し込む前に、自治体(地域の創業アシストプラザ)で中小企業診断士に創業計画書をチェックして貰います。数回は助言を受け修正を行います。最大3回は修正が入りますが、ここで中小企業診断士の方から創業計画書にお墨付きを貰うと、その後の保証協会と金融機関との面談に普通に答えることができれば、ほぼ融資も実行して貰うことができます。

しっかりと指導してもらいましょう。

中小企業診断士が創業計画書にOKを出すと、自治体から金融機関宛に「紹介状」がもらえます。これを金融機関に持っていくと、高い確率で融資申込金額の満額が実行されます。また自治体によっては、支払利息や保証料の一部を自治体が負担してくれることも少なくありません。

さて、それでは次の難関である金融機関と信用保証協会の面談に関してお伝えします。

5−2.紹介状を持って金融機関に申し込みをする

創業計画書等の書類が完成して紹介状が発行されると、自治体が金融機関を紹介してくれます。その金融機関に行って申し込みを行いましょう。申し込みの手順や書類は、自治体の指示通りに行えば問題ありません。

5−3.金融機関と審査面談

金融機関の審査において、最大の障害は面談です。創業計画書を自治体に指導して貰ってから申し込みをした場合、創業計画書は既に合格が出ているということになります。つまり面談の際は創業計画と違う部分を特に見られることになります。主に、経営者の人柄や今までの事業経験などです。

具体的には以下のような項目です。

  • 経営者の人柄:清潔感のある身だしなみと理性的な話し方で臨む
  • 事業経験:その業界や事業内容に対する経験が豊富であることを根拠を持って伝える
  • 自己資金の額:面接官は単純に自己資金の額が多ければ多いほどやる気があると見ます。そもそも自己資金が極端に少ないと、融資はほぼおりないと思っておきましょう。

新創業融資』でお伝えしている面談の注意事項にも目を通しておきましょう。

5−4.信用保証協会に申し込みをする

次に信用保証協会に申し込みをします。こちらも自治体が必要書類等を指示してくれますので従いましょう。

5−5.信用保証協会の面談

信用保証協会の面談も基本的には、金融機関との面談と違いはありません。自治体で創業計画書の指導を受けている場合は、それ以外の部分を重点的に見られます。金融機関の審査面談と同じように乗り切りましょう。

5−6. 融資の実行

ここまで乗り切ると晴れて融資が実行されます。ここまでにかかる期間は、大体2ヶ月から2ヶ月半ほどとお考え下さい。

まとめ:

これから事業を開始しようと考えている起業家の方は起業のための資金をどのように捻出するかで頭を悩ませることでしょう。また、事業を始めて間もない経営者の方は、会社のキャッシュフローを確保するために日々頭を悩ませていることでしょう。

そのような若い起業家/経営者にとって、制度融資は資金調達の手段の一つとして必ず抑えておきたいものです。

LINEで送る
Pocket