会社設立に必要な電子定款を作るための5つのステップと必要な機器

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CDR会社設立の際に必要になる定款ですが、現在は紙の定款を用意しなくてもPDFで作った電子定款で手続きを行うことができます。

そして電子定款にすると、紙の定款の時に必要な収入印紙4万円が不要になります。そのため、最近では電子定款に関するご質問をとても多く頂きます。

そこで、ここでその方法をご紹介させて頂きます。 スムーズに進めば半日程で電子定款を作ることができるでしょう。

目次:電子定款作成の手順

目次をクリックすると各項目にジャンプすることができます。

はじめに:電子定款は本当に得?

いきなりですが、 私個人としては電子定款をオススメはしていません。 なぜなら、電子定款を作る手間や認証の手続きはとてもややこしいですし、以下のような専用の高額な機器等を用意する必要があるからです。

電子定款の作成に必要な機器等
・ICカードリーダライタ:            2,000円 〜 6,000円
・Adobe Acrobat Standard:        34,800円
・住基カード:                    500円
・電子証明書:                    500円

そのため、結局、電子定款の方が時間も手間も高くついてしまう場合がとても多いです。しかし、あなたが、既にこれらの機器を持っていたり、定款に関して勉強中の方は電子定款の作成にチャレンジしてみても良いかと思います。それでは、次項から電子定款の作成の手順をご説明します。

0.電子定款作成の前にやるべき2つのこと

(1)定款の作成

まだ定款そのものを作成していない方は『定款作成~19の空欄を埋めるだけの雛形と抑えておくべき8つの注意事項~』を参考にWordで定款を作りましょう。

(2)電子定款にする前に公証役場で事前にチェック

もし、電子定款の記載に誤りがあるまま承認の申請をすると、また訂正と再申請の手間がかかってしまいます。

そこで、定款を作成したら電子定款にする前に、公証役場や法務局で事前に定款をチェックしてもらいましょう。電話をして「会社設立のための定款を作成したので認証の前にチェックして頂けませんか?」と伝え、FAXかメールで定款を送りましょう。また、電子定款を作成したい旨も伝えて、手続きの方法や流れも聞いておきましょう。

日本全国の公証人役場は下記のサイトで調べることができます。※★がついているのが電子認証を受け付けている公証役場です。

 > 全国公証役場所在地一覧

1.Adobe Acrobatで定款をPDFファイルに変換する

電子定款を作成するにはWordで作った定款の原稿を、PDFに変換する必要があります。また、PDF変換ソフトは「電子署名挿入機能」が付いているものでなければいけないため、フリーのソフトでは電子定款を作成することはできません。

電子定款の作成に使える変換ソフトは、Adobe Acrobatぐらいですので、これを購入することが必要になります。

adobeacrobat

実際の使い方は、「Adobe AcrobatでWordをPDFに変換する方法」をご覧下さい。

2.代表者の住民基本台帳カードを取得する

電子定款を作成するためには、変換したPDFファイルに電子署名をつける必要があります。そして、電子署名をつけるには、次項で説明する「電子証明書の認証」が必要です。さらに、その申請をするために必要なのが住民基本台帳カード(住基カード)です。

住基カードは住民票のある市区町村の役所から交付されます。申請窓口は以下のサイトから調べることができます。

> 住基カード 市区町村交付窓口一覧

住基カードの申請の際には、以下の4つが必要となりますので忘れずに持って行きましょう。

住基カードの取得のために持って行くべきもの

(1)運転免許証やパスポートなどの証明書
(2)手数料(通常500円ほど)
(3)写真(写真付き住基カードを希望の方のみ)
(4)交付申請書(窓口で記入)

各自治体によって違いはありますが、住基カードは数十分程度で交付されます。詳しくは、『住民基本台帳カード 総合情報サイト』をご覧下さい。

3.電子証明書を取得する

電子定款にも、紙の定款に実印や署名をするのと同じように、電子署名が必要です。そのために、電子証明書が必要となります。電子証明書とは、実印でいう印鑑証明書のようなものです。

※電子定款への電子署名は発起人全員でなくても代表者だけで構いません。

電子証明書はお住まいの市区町村の窓口で取得することができます。電子証明書の発行手続きの際には以下の4つが必要となります。

電子証明書の取得のために持って行くべきもの

(1)住基カード
(2)運転免許証などの公的証明書(顔写真付きの住基カードの場合は不要)
(3)手数料500円
(4)電子証明書新規発行申請書(窓口で記入)

電子証明書の発行手続きが完了すると、電子証明書発行確認票が交付されます。

また、電子証明書は住基カードのチップの中に保管されています。電子証明書を取得した後は、住基カードの保管には一層気をつけるようにしましょう。

4.ICカードリーダライタを準備する

PDFの定款に電子署名をつけるための電子証明書は住基カードのICチップの中に保管されています。そこで、カードに保存された電子証明書を読み込むための機器が必要です。それが下図のような機器で、ICカードリーダライタと言います。

ICカードリーダライタICカードリーダライタには、接触型、非接触型、共用型の3種類があります。

あなたの住基カードのタイプがどれに当たるかは、市区町村によって異なります。以下の図を参考に、どのタイプのICカードリーダライタを買えば良いのかを確認しましょう。

また、ICカードリーダライタは、「公的個人認証サービス対応」のものが必要です。下記PDFで、対応した機種の一覧がまとまっていますので購入前にチェックするようにしましょう。

※価格は大体2,000円~6,000円ほどです。

> 公的個人認証サービス対応ICカードリーダライタの一覧

5.電子署名プラグインソフトをインストールしてPDFに署名を付ける

最後に、ICカードリーダライタで読み取った電子証明書を「電子署名プラグインソフト」を使ってPDFの定款に埋め込みます。このソフトは以下の法務省のページで無料でダウンロードすることができます。

>ソフトウェア・操作手引書のダウンロード

PDF署名プラグインはページの上部からダウンロードすることができます。

PDF

PDF署名プラグインの操作マニュアルはページの一番下からダウンロードすることができます。非常に詳しく分かりやすく説明されているので、使い方で迷うことはないでしょう。

PDF署名ソフト操作手引書ダウンロード

最後に:電子定款を作成したら電子認証手続きへ

以上で電子定款の作成は終了です。次に定款の電子認証のステップに移りましょう。定款の電子認証の手続きは、『定款の電子認証手続きの5つの手順と手続きのために準備すべき7つの物』をご覧下さい。

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