なぜ経理業務の効率化ができないのか

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なぜ経理業務の効率化ができないのか

この記事は、社長にとって必要な、経理の知識についてまとめたものです。
…と書くと、とたんに読まれていて気が重くなる方がたくさんいらっしゃるかもしれません。

なぜ経理は、経営者から面倒だと思われたりするのでしょうか。

それは、他の業務分野とくらべて、経理の効率化が遅れているからです。

経理が効率化できない3つの理由

たとえば、業績のよい製造工場であれば、原材料をできるだけ少なくしたり、人件費を節約したり、自動化をすすめたりして、生産効率をあげる努力が日々行われています。

そのような努力を一つひとつ積み重ねていかなければ、コストダウン競争に敗れ、市場から撤退を余儀なくされてしまうからです。

じつは、経理の世界には、つぎの3つの理由があり、効率化が阻害されているのです。

  • 正確さへの要求
  • 業務独自の特異性
  • 会計システムの構造

1.正確さへの要求

会社の経理部などをイメージしてもらえば、何となくおわかりいただけるかと思うのですが、経理という世界は、計算が1円間違っても、1万円間違っても、同じ間違いにカウントされてしまいます。
複式簿記では、借方と貸方があり、常に左右で同じ金額が記載されなければいけない仕組みになっている、というのが大きな理由です。
ですから、数字上の間違いがあると、それは1円であれ、1万円であれ、ミスを探す手間としては同じ労力が課せられることになります。

大きな会社の経理部では、17時でその日の会計処理を一旦締めると決めていて、その後30分の時間をチェックの時間にあてているようなところがあります。

そこで1円でも計算が合わないと、全員が残業して、数字が適合するまで帰れないといったこともよくおこってしまうのです。
すると経理部の人たちは
「他の人に迷惑をかけてはいけない。ミスはぜったいにいけない」
と強く潔癖症を求めてしまいます。

こうなると本来1時間で終わる経理作業に対して、2時間かけて慎重に行うような習慣がついてしまい、効率化への阻害要因となるのです。

このこと自体は悪いことはありません。
国家予算や上場会社の経理がいいかげんだったら、それはそれで困りますが、度をこえた正確性で、生産性を阻害してはならないということです。
特に、起業間もない会社や、売上1億円未満の会社では、という意味でとらえてください。

2.業務独自の特異性

これは業務そのものの特異性と、それを指導する税理士の偏りにあるかと思います。

特異性とは、経理特有の用語
「貸方」
「借方」
「仕訳」あるいは「貸借対照表」
「キャッシュフロー計算書」

これらは、一流大学を出たからといって、教えてくれるものではありません。

こうしたことから、営業マン上がりや技術職上がりの会計のわからない社長にとっては、ブラックボックスで、「よきにはからえ」とばかりに、担当者を自由に放置してしまい、ますますわからない状態になります。

さらに、税理士が難しい言葉を使って、経営分析や税金の話をするともう完璧にお手上げ状態になってしまうのです。

3.会計システムの構造

現在の多くの会計ソフトは、簿記会計がわかっているという前提でつくられているものが多く、そういう意味でとっつきにくい状況です。

経営者がもっとも必要とする請求、入金支払いといった販売や請求システムと連動している会計ソフトが少なく、それもまた経理業務を効率化できない原因でもあるのです。

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