金融機関との金利交渉は慎重に

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金融機関との金利交渉は慎重に
金利が決定されるメカニズムは、借りる側には良く分かりません。

金利に無頓着すぎると相場よりも高い金利を支払わされる可能性がありますし、金利にこだわりすぎると金融機関から融資取引そのものを敬遠される可能性があります。

今回は、金利決定のメカニズムと金利交渉で注意すべきポイントについて解説します。

制度融資の金利

日本政策金融公庫や保証協会の制度融資の中には、
あらかじめ金利が決められているものがあります。

「不況業種の救済」「独立開業者の支援」といった政府の施策に連動しているため、
金利は元々低めに設定されており、誰が利用しても金利は同じです。

貸し手の収益構造

信用金庫は、都市銀行に比べて一般的に0.5%から1.0%程度、貸出し金利が高く設定されています。
これは収益構造の違いが理由です。

都市銀行は市場から大ロットで資金を調達し、大企業向けに大ロットで融資を行うため、
効率良く資金を調達・運用できます。

一方、信用金庫は、職員が小ロットの定期預金を数多く集め、
中小零細企業向けに小ロットの融資を数多く行うため、
都市銀行に比べてコストがかかります。
一般的な商売と同じで、取扱高が大きいほど安く提供できます。

借り手の信用リスク

借り手の信用リスクによっても金利は変わります。
金融機関は、借り手の信用リスクに応じて引当金を積んでいますので、
引当金以上の金利設定をしなければ取引採算を確保することができません。

当然ながら、各融資先との取引採算を計算していますので、採算が取れていない融資先に対しては、
採算が合うよう金利を上げてもらう、もしくは取引を解消する、などの対応策を定期的に検討しています。

金融機関との交渉

貸出し金利は、貸し手の収益構造と借り手の信用リスクで決まることが理解いただけたと思いますが、
最も重要なことは「まず借りる事」です。

「金利が○%以下だったら“借りてあげても良い”(金利が○%超だったら借りない。)」というぐらい
強い立場であれば話は別ですが、ほとんどの会社は「借入れを必要とする」立場だと思います。

貸し手に収益メリットが無くなるほどの行き過ぎた金利交渉を行った結果、
調達そのものが出来なくなっては本末転倒です。

500万円(返済期間5年)の借入れで1%の金利を下げたとして、
5年間で約125,000円、月に均すと2,000円程度の負担軽減にしかなりません。

相手の利を確保することが商売の大原則であることを考えると、最大の事業パートナーである
金融機関との金利交渉は慎重に行いたいものです。

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