給与計算を外注することのメリットとは?

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給与計算を外注することのメリットとは?

給与計算を外注することにはメリットがあります。
それは、給与を内部の人間に知られないことです。
社長の給与の額、社長の身内の給与の額、そして社員の給与の額は、それぞれにとって非常にセンシティブな問題です。

なぜ給与計算をアウトソーシングする方がいいのか解説いたします。

社員に任せるとこんなリスクが…

社長の役員報酬は、たとえ社長ひとりで働いていたとしても、一部を奥様に割り振ったほうが節税になる場合があります。
あなたの会社で、1,500万円の利益が出たとします。

  1. 社長ひとりで1,500万円もらう
  2. 社長に900万円、奥様に600万円とする

1の場合、各種の控除など難しい計算を省くと、おおよそ420万円の税金が発生します。
2の場合、概算でお伝えすると、社長の税金が135万円、奥様が85万円となり、合計220万円の税金が発生します。

いかがでしょうか。

420万円−220万円=200万円もの違いが生じてくるのです。
これは中小企業の経営者の多くが行っている、合法的な節税対策です。

次の2つの例は、ある会社で本当にあった出来事です。

事例1:会社で一度見かけない奥様への給与に「?」

会社がある程度儲かってきたので、それまで社長自ら行っていた社員の給与計算を、経理社員に任せました。
一見、滞りなく進んでいると思われたのですが、あるときその担当者が社長の前にやってきてこう述べたそうです。

「私は奥様を一度も会社で見かけたことがありませんが、毎年○○○万円が給与支払になっています。これはおかしいのではないでしょうか」
「……」

社長が節税のために行っている合法策だったのですが、一般の社員はそのようなことを知る術はありませんから、このような指摘になってしまったのです。

事例2:「なぜ同期の彼の給与の方が高いの?」

その会社の社長は、自分や社員の給料の額は、絶対に他人に知られてはならないとわかっていた頭のよい人だったので、税金の控除や、社会保険、年金の計算といった難しい部分も一生懸命勉強し、すべて自分で行っていました。
それでも、会社の規模が大きくなってくると、毎月の業務が負担になってきたので「この人なら大丈夫」という自分の腹心の女性にやらせることにしたそうです。

あるとき、社長が会社に出社すると、その女性が泣いていました。
「いったいどうしたんだ」
と不思議がって社長が尋ねると
「Aさんの給与の額は、○○万円ですよね。私は彼より1万円ほど少ないです。彼とは同期なのに、どうしてなのでしょうか」
と泣き続けるため、社長は彼女をなだめるのに時間をとられ、その日1日仕事どころではなかったそうです。

雇用が「見栄」になっていないか

給与計算を外注しても困ることは一切ありません。
固定費は増えない、秘密は守られるというように、メリットばかりです。
なのになぜ、外注に頼らず、世の中の社長の多くは、人件費を増やしてまで経理担当を雇い、固定費にしてしまうのでしょうか。

おそらく「見栄」だと思います。
経営者同士の集まりなどで名刺交換するとき、まさか初対面から売上を聞くわけにはいきませんから、時候の挨拶などのように
「何人ぐらいの社員がいるのですか」
と聞き合うのが普通です。
そこで10人ですとか、100人ですと答えると、お互いの業種から売上の規模や利益を類推します。

また、会社が忙しくなってくると、たいていの社長は社員に質問します。

「忙しそうにしているけど、人員は足りているのか」

こう質問すると必ず次のような答えが返ってきます。

「繁忙期には全然足りません。あとひとりでもいいので補充してほしいです」
「……」

社員に楽をさせるため、幸せにするためという大義名分のもとに、社長というものは、社員を増やしてしまう傾向にあるのです。

余談ですが、このようなとき安易に社員を増やしたりせず「仕事の棚卸し」をするのが、正解です。
どの時期に、どのようなタスクが発生し、何人必要か、表にしてすべてを書き出すのです。
すると、繁忙期には、別部門などから人材を再配置すれば、雇わなくていいことがわかったりします。
従業員に聞けば、必ず増やしてほしいという答えが返ってくる、また、経理担当者でもいい、アルバイトでもいい、ひとりでも従業員数を増やしたいというのが、多くの社長の無意識下にあるので、無駄な人件費が増えてしまうのです。

今は従業員があまり要らない時代

たとえば、銀座にある一流百貨店でも、一昔前は正社員が300~500人ほどいました。
それが今では、1店舗あたりの正社員数は50名ほどで、あとはすべて派遣かアルバイト、外注です。
そうしないと生き残れないからです。

また、アップルなどはどうでしょうか。
アップルの全正社員数は約8万人。
対して、ライバルのサムスン電子は、約27万人です。
サムスン電子は、アップルとは違い総合家電メーカーですから、単純に比較することはできませんが、それでもアップルとマイクロソフト、グーグルの合計数よりも、サムスン単体の従業員数が多いのは特筆すべきことです。

先述した「売上を従業員数で類推する」という社長達の例を挙げるのであれば、それは間違っていることがよくわかります。

余談ですが、日本の高級車は3,000㏄、4,000㏄が普通であり、なかには6,000㏄という大排気量車もあります。
ドイツなどヨーロッパ車は同クラスなら2,000㏄ほどです。なかには1,600㏄の高級車もあるぐらいです。
車の善し悪しを排気量の大きさで測るのは日本人くらいのもので、世界基準ではすでに一昔前の価値観になっています。

これと同じように、会社を従業員数で判断するというのも、やはり間違いなのです。
今あらゆる業界のリーディングカンパニーは、新しい仕事が発生すれば、その仕事に対して何人の人員が必要か正確に棚卸しし、計算します。
そして、必要最低限の人数でそれを行うか、外注業者に相見積もりをとって、外注に出します。
たとえひとりでも、無駄な正社員は絶対に雇わないのです。

その当たり前のことを日常において、日々粛々と行っているのが、彼らの強さの要因のひとつといえるでしょう。
創業当初の企業は、たった1円の無駄遣いも許されません。
ちっぽけな「見栄」をはらず、正しい「お金の使い方」を勉強し、会社の業績を伸ばすことに集中しましょう。

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