起業の際にはっきりさせておきたい2つのこと

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cf4eb4f1668a9e0a8243d5e8f056a09e_s会社を起業するとき、起業資金の融資を受けた銀行、顧問税理士などから「会社と自分のお金を区別したほうがいい」というアドバイスを受けると思います。
とはいえ、たとえ意識しても、どうしてもその境界が曖昧になってしまいがちです。

皆さんの多くは、銀行借入だけで起業した人はほとんどいないはずですし、多くが起業を志してから、実際の起業までの間に、コツコツと貯めた資金を創業時に「社長借入」という形で資本金にしている場合がほとんどではないでしょうか。

もちろん、社長借入で起業をすることは悪いことではありませんが、スタートでこの境界が曖昧になってしまうと、その後5年、10年たっても、その習慣から抜け出すことができなくなりさまざまなデメリットを被ることになってしまいます。

公私の区別を明確に分けよう

たとえば、銀行からのあなたの会社に対する評価です。

あなたが、新たな融資を希望した場合、銀行は必ずB/S(貸借対照表)とP/L(損益計算書)を参照します。
そして役員個人とのお金の貸し借りが多いと判明すると
「この会社は公私の区別がついていないな。お金を貸しても正しく事業資金として使用してくれるだろうか」
などという疑いがかけられやすくなってしまうのです。

デメリットはそれだけではありません。
「家族で旅行にいくから」
「家に大きなテレビを買ったから」
というようなプライベートな出費があるときに、会社の口座から引き落とすような癖をつけてしまうと、それが間違って経費算入されてしまうような場合があるでしょう。

また、経費に算入されてしまったことで、正確な利益と経費管理ができなくなり、いつまでたっても「個人商店の感覚」から脱皮できなくなってしまうのです。

社長の場合、多くが「役員報酬」という形で生活費を受け取ることになります。
この役員報酬が月50万円だとすると、この範囲のなかで生活費をやりくりするようにしましょう。
役員報酬は、毎月何日というように引き出す日を決めて、その日以外はおろさないように心がけることをおすすめします。

起業直後数年の間は、何かと想定外の出費があいつぎます。
またその時に、必要となるような多額の資金は、ほとんど創業資金として消えてしまっていると思います。

いざというときのためにも、役員報酬以外のお金は、会社にしっかりと留保しておかねばなりません。

定款を決める

会社として起業する人が、お金の他にもう一つはっきりさせておかなければいけないことがあります。
それは、定款を決めることです。

徳川幕府が終わって明治維新となったとき、また、太平洋戦争が終わって新たな時代が幕開けるとき、新たな憲法が制定され、それが全国民に対して発表されました。

これは個人が会社を作ったときも同様で
「自分の会社ができた。それは○○というような会社であり、△△ということを目指して経営していく」
ということを高らかに宣言しなければいけないのです(ちなみに、個人商店をはじめるには、定款は必要ありません)。

定款は、自由に書けばよいといった性質のものではなく、決められた形式に則って作成し、公証人役場を経て、法務局に提出しなければいけません。

その決められた形式とは
『絶対的記載事項』
『相対的記載事項』
『任意的記載事項』
の3つです。

『絶対的記載事項』とは、以下の5つであり、必須項目です。

  • 会社の目的
  • 商号
  • 本店所在地
  • 設立に際して出資される財産の価額またはその最低額
  • 発起人の氏名または名称および住所

 

つぎに、記載しなくてもいいが、記載しないとその内容の法的効力が生じない事項として『相対的記載事項』と呼ばれるものがあります。
これが定められれば、その会社が選択した方法で会社を運用することができるようになりました。

  • 現物出資
  • 財産引受
  • 設立費用
  • 設立時の取締役や監査役の氏名
  • 取締役会や会計参与・監査役などを置く旨
  • 役員の任期の伸長
  • 役員の責任の減免に関する定め
  • 株主総会の招集期間の短縮

 

さらに、定款に記載するかしないかと自由に決めてよい事項として『任意的記載事項』があります。

  • 定時株主総会の招集時期
  • 取締役・監査役の数
  • 株主総会の議長
  • 事業年度に関する規定

 

以上3つの記載事項をそろえるようにしてください。

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