個人事業主が知っておくべき消費税の仕組み

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前回は、国民健康保険の仕組みについてご紹介しましたが、今回は消費税の仕組みについてご紹介します。

消費税とは、皆さんよくご存知の通り、商品の購入やサービスを受けたときに、その対価の5%を消費者が負担する間接税です。内訳は、国税4%、地方税1%(国税4%×25%=1%)です。平成26年4月1日より、8%に増税されます。

サラリーマンと異なり個人事業主になると、消費税を「支払う」だけでなく、「 受取る(預かる)」という事が有ります。

消費税は、生産及び流通の段階で、商品などが販売されるたびに、販売価格に上乗せされて掛かりますが、最終的に税を負担するのは消費者です。そして預かった消費税は、税務署へ納付( 税金を納める)しなければなりせん。 

ご参考URL:国税庁 消費税の仕組み概要

消費税には、課税と免税の事業者が有る

全ての個人事業主が消費税の差額を納税する必要は無く、課税事業者の要件を満たす業者だけに、納税の義務が有ります。

逆に納税するだけではなく、消費税は還付(お金が戻る)がありますが、その場合は課税事業者でなければ還付は受けられません。

課税事業者の要件

下記のいずれか1つが該当した場合に、課税事業者になります。

  • 2年前の課税売上高が1,000万円を超えた場合。
  • 2年前の課税売上高が1,000万円以下であっても、個人事業主の場合1年前の1月1日から6月30日までの期間における、課税売上高(又は給与等支払額)が1,000万円を超えた場合は、その年度(当課税期間)から課税事業者となります。
  • 「消費税課税事業者選択届出書」を提出する。(この場合は、2年間は変更出来ません。)
  • 提出期限は、前年の12月31日までです。(間に合わないときは、課税期間の短縮を考慮して下さい。)

今年開業したばかりの個人事業主の場合は、2年前の課税売上高がゼロですので、開業1年目は免税事業者です。2年目は、上記1月1日から6月30日の判定基準に従います。

消費税の還付を受けたい場合は課税事業者であると同時に、課税の計算方式が「本則課税」である必要があります。

ご参考URL:国税庁 消費税 消費税課税事業者選択届出手続

ご参考URL:国税庁 消費税  納税義務者

ご参考URL:国税庁 消費税 納税義務の免除

免税事業者に戻る場合

基準期間における課税売上高が1,000万円以下となったときは、速やかに「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」の届出を行うことにより、免税事業者となります。当然、課税業者の要件に該当しない事が必要です。

 ご参考URL:国税庁 消費税 消費税の納税義務者でなくなった旨の届出手続

 課税事業者を選択していた事業者が免税事業者に戻る場合には、事前(前課税期間中)に「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出する必要があります。当然、課税業者の要件に該当しない事が必要です。

ご参考URL:国税庁 消費税課税事業者選択不適用届出手続

ご参考URL:国税庁 消費税 消費税の各種届出書

税務署に納める税額

消費税は、「課税売上にかかる消費税額(預かった額)」から「課税仕入にかかる消費税額(支払った額)」を引いた「差額」を税務署に納めます。

 例としてわかりやすいように簡単に書きます。 消費税5%の場合 

 商品仕入れ代金1,050万円(そのうち消費税50万円)

 商品売上額  1,575万円(そのうち消費税75万円)

 この場合は、75万円-50万円=25万円 25万円を税務署に納税します。 

仕入れた物の売れ行きが良くない場合、逆に還付される場合があります。

 商品仕入れ代金1,050万円(そのうち消費税50万円)

 商品売上額   840万円(そのうち消費税40万円)

 この場合は、40万円-50万円=-10万円 10万円が税務署から還付されます。

還付される時のご注意

消費税の還付を受けたい場合は「課税事業者」であると同時に、課税の計算方式が「本則課税」の必要があります。

設備投資が多い時、消費税が還付される場合が有る

消費税の納税額は前にも言いましたが、預かった額から支払った額を引いた「差額」を税務署に納めます。この金額がマイナスの時は還付してもらえます。この消費税は、商品の仕入れ代金だけでは無く、「設備投資した時の消費税」等、事業全般が含まれます。

例としてわかりやすいように簡単に書きます。

商品売上額    2,100万円(そのうち消費税100万円)

仕入・経費    1,575万円(そのうち消費税75万円)

設備等の購入    630万円(そのうち消費税30万円) 

この場合は、100万円-75万円-30万円=-5万円 5万円が税務署から還付されます。

ご参考URL:国税庁 消費税 納税義務の免除

消費税の掛からない取引も

全ての取引で消費税が掛かる訳では無く、掛からない取引も有ります。

  • 輸出など海外取引
  • 給与・賃金の支払い
  • 寄附、諸会費、受取保険料
  • 減価償却費、租税公課、慶弔見舞金
  • 埋葬料、火葬料
  • 学校の入学金、授業料、社会保険医療
  • 土地譲渡、預金利息、保険料、住宅貸し付け

ご参考URL:国税庁 消費税 課税取引・非課税取引

 消費税の申告時期と納税時期は

個人事業者の場合は、1月~12月の暦年ごとに納税額を計算し、これを毎年3月末までに消費税の確定申告と納税をします。

会社の場合は、事業年度ごとにその事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、所轄税務署に消費税の確定申告書を提出するとともに、税額を納付することとなっています。

また、消費税は国税部分と地方税部分があり、所轄税務署に同じ申告書で申告します。納税も同じ納付書で合計額を納税します。

納税の期限は申告期限と同一日で、金融機関または税務署で納税します。

ご参考URL:国税庁 消費税 申告と納税

その際、消費税が国税(4%)で48万円を超えると、翌年の納税に備えて中間申告と中間納税が必要です。中間納税回数は、納税額によって、年1回、3回、11回に分かれます。

ご参考URL:国税庁 消費税 中間申告の方法

消費税の計算方法で本則課税と簡易課税とは

消費税の計算方法には、「本則課税」と「簡易課税」の2つが有ります。

本則課税

実際の消費税額を基に、下記の計算式で、納税額を計算します。

(課税売上高(税抜き)x4%)-(課税仕入高(税込み)x4/105%) = 国の消費税額

国の消費税額x25% = 地方の消費税額

ご参考URL:国税庁 消費税 区分納付税額の計算のしかた

ご参考URL:国税庁 消費税 簡易課税制度の事業区分

簡易課税

消費税の計算が困難な場合などに選択する事が出来ます。計算が簡易です。

個人事業主が実際に預かった消費税額から、支払った消費税の代わりに、預かった消費税に「みなし仕入れ率」を掛けた数字で簡易的に計算します。売上高がわかれば計算可能です。

預かった消費税-預かった消費税xみなし仕入れ率 = 国の消費税額

国の消費税額×25% = 地方の消費税額

この場合の預かった消費税は、売上高(税抜き)x4%です。

みなし仕入れ率は、業種によって下記のように定められています。

第一種事業(卸売業)…90%

第二種事業(小売業)…80%

第三種事業(製造業)…70%

第四種事業(その他飲食店・金融・保険業等)…60%

第五種事業(不動産・運輸通信・サービス業)…50%

ご参考URL:国税庁 消費税 区分納付税額の計算のしかた

ご参考URL:国税庁 消費税 簡易課税制度の事業区分

場合によっては、本則課税のよりも、簡易課税の納税額が少なくなる場合が有ります。どちらにするかは、十分検討する必要があります。

簡易課税方式を選択出来るのは、2年前の課税売上高が5,000万円以下で、前年の12月31日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出することが必要です。(この場合は、2年間は変更出来ません。)

簡易課税方式では還付は有りません。ご注意下さい。

ご参考URL:国税庁 消費税 簡易課税制度

まとめ

いかがでしたでしょうか。消費税に関しては、免税条件や計算方法も2種類有ったり、事前に申請が必要だったり、それによって納税額が変わり理解するのが難しいですが、経営者にとっては必要な知識ですので、この機会にぜひ覚えてください。
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