どこまで活用できる?接待交際費として処理できる実例3選

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どこまで活用できる?接待交際費として処理できる実例3選

法人が飲食代を使う際には、大きく分けて次の3つに分かれます。

  1. 社員の残業食事代など
    福利厚生費
  2. 会議を目的とした
    飲食代
  3. 接待交際を目的とした
    飲食代

「福利厚生費」と「飲食代」は全額経費となりますが、これまで「接待交際費」は一部または全部を経費にすることはできませんでした。

取引先などと飲食をしながらコミュニケーションを取り、自社製品やサービスなどのアピールをするという手法は、古くから行われています。
しかし
「お酒が入ったら会議費ではないのか?」
「会議を目的とした飲食代なのだけれど、会議室代金を入れて高額になってしまっても、会議費で大丈夫か?」
など悩みは尽きません。

「会議」を目的とした飲食代であれば、一人あたり5,000円までであれば、接待交際費にする必要はなく、「会議費のままでいい」と明確な金額で基準ができていました。

「接待交際費」については、平成26年度から28年度は資本金の額が1億円以下の中小企業※の場合、年間800万円までなら全額経費にすることができるように緩和されました。 ※ただし、資本金の額が5億円以上の法人の完全子会社を除く

この制度により、接待交際費を活用しやすくなったのは嬉しいことですが、範囲が広がったことにより領収書の内容が多岐にわたるので、経理を担当される方にとっては、これらが接待交際費にあたるのか、その他科目で処理すべきなのか、悩むところでしょう。
では実際に、どのような場合であれば「接待交際費」として処理できるのか、実例を踏まえてご紹介します。

ケース1 取引業者の社員が同席する商談。社外の人へふるまう昼食は?

『ある日社内で、商談を取り行いました。取引先の担当者含め、商談に参加した全員分の出前昼食代を「接待交際費」として処理しました。』

という経理担当者は少なくありません。

この場合、ポイントとなるのは【業務を行う上で必要な相手で必要な会議だった】という事実です。
社内の会議の他に、事業取引先との打ち合わせや会議を行った場合は、接待交際費ではなく、すべて会議費として計上できます。
しかし、常識的に考えて昼食とみなされる程度の金額で、という点に注意してください。

ケース1と類似していますが、平成18年の法改正以後、定着してきた感のある交際費の目安金額5,000円という金額にとらわれてしまい、処理を行っていた例もあります。

『一人当たり5,000円を超えてしまったから接待交際費にしていました』

この5,000円は従来、接待交際費として良いとする一人当たりの目安に過ぎません。
実際には5,000円を超えていても、通常要する費用として認められるものである限り、年間800万円の範囲内であれば接待交際費として処理できます。

ケース2 接待交際費を損金に算入!接待飲食費で計上しましょう

『取引業者と社員が、接待と称して夜の繁華街に出かけて楽しい時間を過ごし、取引業者との関係を良好にすべく交流をはかりました。
その際の領収書には飲食代・テーブルチャージ料・サービス料を含んでおり、接待交際費として計上処理しました。』

中小企業の場合、年800万円(現行の定額控除限度額)までの損金算入に加えて、飲食のために支出した費用の50%を損金に算入できるようになりました。
これが「接待飲食費」です。800万円の全額か飲食の50%、どちらか有利な方を選択することができます。

この接待飲食費については、法人税法上で義務付けられている帳簿書類に一定の事項を記入し、飲食費であるという事を明らかにしておかねばなりません。

  1. 飲食等のあった年月日
  2. 参加した得意先他事業に関係のある者等の名前または名称及びその関係
  3. 費用額と飲食店名
  4. その他飲食費であることを明らかにするために必要な事項

以上が接待飲食費として処理する為の記入事項です。

バーやクラブ、カラオケなどのお店でも、上記の必要事項が明記されていて、主目的が飲食であれば、経費として申請できます。

ケース3 懇親会費用は交際費、福利厚生費のどちらに計上した方が得?

『得意先や経営者仲間、職場従業員との懇親会などの費用は会社の経費で精算しています。
この場合「交際費」、「福利厚生費」どちらで処理した方がよいのでしょうか。』

お酒の席にかかる経費では取り扱いが変わってきます。
たとえば、会社全体で行う忘年会の費用は、社員の慰安等の意味合いがあるため、「福利厚生費」となります。
特定の役員だけでの飲み会や、お客様の接待を兼ねた忘年会などは基本的には「接待交際費」になります。

福利厚生費は全額経費にできます。
中小企業においては今回の法改正で年間800万円までは全額経費にできるようになりました。
年間800万円までは、「福利厚生費」でも「接待交際費」でも全額節税効果があるといえます。

大企業の場合は「接待交際費」の50%までしか経費にできないので、社員だけの懇親会などお客様との接待を含めない飲み会は「福利厚生費」として処理するのがよいでしょう。

接待交際費で年800万円までは節税効果があるといっても、 税金を払うか飲食代をお店に支払うかで、会社からお金が出ていくことには変わりがありません。
資金繰りが悪化しない範囲で、適切な飲食を心がけましょう。
その飲食がお客様と一緒に行い営業的な目的を含める場合は「接待交際費」、社員同士の交流を深めるなど従業員満足度につながるものは福利厚生費」として処理するとよいでしょう。

まとめ

今回の法改正により、中小企業も大企業も「接待交際費」として損金算入できる範囲が広がり、さらに活用しやすくなりました。
これまでは申請できなかった会食を行った際でも、領収書の受領をはじめ必要な記載事項の記録を残し、「接待交際費」として処理し節税につなげましょう。

 

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