銀行とうまく付き合うために押さえておきたい4つのポイント

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7644fbac572c5e30aa7582b044ffe92a_s起業したばかりの経営者は、よく「銀行との付き合い方がわからない」と言います。

難しく考えずに「どうしたら好きな異性とお付き合いができるか」に置き換えて考えれば、おのずと答えが出てくるはずです。

まずは相手を知ること。

次に、相手が望んでいることを正しく理解して、アプローチをすることです。

今回は、その流れに沿って、4つのポイントをご紹介します。

なお、「銀行」は「金融機関」の1つですので、ここでは金融機関についても説明します。

「銀行」といってもいろいろある

1.金融機関の種類と役割

【政府系金融機関】日本政策金融公庫
100%政府出資の政策金融機関。

小企業や農林漁業者に対する融資制度が豊富で、固定金利、長期融資などのメリットがあります。

起業前または起業間もない中小企業への創業融資制度があり、全国152支店で専任の担当者が創業計画書の立て方や融資申し込みの流れ、融資内容等について相談を受け付けています。

【都市銀行】三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行など
日本全国に支店があり、海外との取引も活発です。三菱UFJFGやみずほFGなど、都市銀行の中でも特に大きな銀行はメガバンクと呼ばれています。

銀行の規模が大きく、取引相手は大手企業が中心で、中小企業への融資は縮小傾向にあります。

【地方銀行】東京都民銀行、千葉銀行、京都銀行など
都道府県を中心に、商圏内の大手・中堅・中小企業との取引を中心に行っています。

地方自治体や公立学校などの各種集金の自動引き落としを一手に引き受けており、地方では盤石な基盤を持っていることが特徴です。

地域の活性化を目的に、少額の保証協会付融資から比較的高額なプロパー融資まで幅広く取り扱っていますが、金利や融資姿勢は銀行によって差があります。

【信用金庫・信用組合】朝日信用金庫、さわやか信用金庫、第一勧業信用組合など
市町村単位を中心とし、広くとも隣県までしか商圏を持たない小さな金融機関です。

銀行員は定期預金や小口の融資をその商圏の中小企業に勧める巡回業務を日常的に行っています。

融資を受ける場合は基本的に保証協会付融資になり、資金調達力が低いため金利は高めになります。

2. 銀行の特徴

銀行は民間企業ですが、制度的に画一化されているため、構造的な変化はほとんどありません。

そのため「銀行との付き合い方」は、数をこなすことで確実に上達できます。

銀行には「支店・支社」と「本部」があります。

支店は一般企業の「営業」に当たり、企業は支店とお付き合いをすることになります。

一方、本部は「本社」に該当します。

銀行によって多少の違いはありますが、おおむね「本部で商品開発を行い、支店で売る」という構図になっています。

また、民間企業でありながら、他の企業には見られない特殊な面も存在します。

  • 顧客よりも組織の事情を重視する
  • 投資対象、営業エリア、窓口時間、販売商品等に法律による規制が課せられている
  • 債務者が返済不能になり貸付金が回収できなくても、「信用保証協会」が政策的に回収を保証してくれる場合がある
  • 利益向上よりもリスク分散を重視し、他行の優良顧客に営業を行う
  • 店舗運営の方針等に関して支店長の裁量権が大きい
  • 不正防止のため、2〜3年周期で人事異動を行う

担当者が変わればもはや別の銀行

最後の項目は、銀行と付き合う上で特に押さえておきたい項目です。

銀行の担当者が変わると、融資姿勢は大きく変化します。

担当者は大きく2タイプに分けられます。

「積極派」と「慎重派」です。

もし、貸付契約を取ることで成績を上げていた営業マンから、融資の審査を行う行員へと担当者が変わってしまった場合、新しい融資の相談を行ったときの対応が180度変わる可能性があります。

また、支店長も異動をします。

行員が異動した場合は担当先にしか影響がありませんが、支店長が異動すると、リスクを取るタイプか守りに入るタイプかで、支店そのものの融資姿勢が劇的に変わることがあります。

「以前資金繰りに困ったときに助けてくれた銀行が、支店長が代わってからまったく話を聞いてくれなくなった」
「以前は融資の相談に行っても冷たく断られたのに、支店長が代わってから話を聞いて前向きに検討してくれるようになった」

これは決して珍しい話ではありません。

「支店長が代われば別の銀行になる」くらいの気持ちでいましょう。

3.融資姿勢は支店の周辺環境によって異なる

地方銀行や信用金庫では、いわゆる「本部のお膝元」の支店が最高序列となります。

本部に近いエリアは優良企業が集まっているため、積極的な営業・融資を行わなくても支店経営が成り立っています。

逆に本部から離れた支店は顧客となる企業が少なく、ノルマを達成するために積極的な営業を展開しなければなりません。

このため、中小企業が都会の大きな支店と取引をしても、銀行側にとっては「小さな融資先」でしかないため、あまり話を聞いてくれません。

一方、地方の小さな支店では起業する人が少なく、創業融資の話が出てくること自体が珍しいため、何とか融資を通そうと努力をしてくれます。

こうした地域差を活用することも、資金調達を進める上で大事な要素になります。

また、地域によって「得意業種」があります。

たとえばIT業界は浮き沈みが激しいため、一般的に融資に対して慎重な姿勢を取ります。

しかしIT関連企業が多い東京都渋谷区の支店には評価ノウハウが成立しているため、IT企業への融資に重点を置いています。

他にも、医療福祉分野向けの融資に強い支店、不動産関連の融資に強い支店など、特定分野のノウハウが培われている支店では、他とは異なる評価をしてくれるケースもあります。

まずは銀行の種類、特徴、融資姿勢をしっかりと把握し、自社に合う銀行かどうかを判断しましょう。

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4.融資の種類

【保証協会付融資(マル保)】
信用保証協会が連帯保証人になり、債務者が返済不能になった場合は、金額の80%を保証協会が銀行に支払います。

保証枠は、無担保8,000万円、有担保2億円(セーフティネット保証では別枠として同額の保証)。

「信用保証制度」は中小企業・小規模事業者のための制度であり、利用条件として、上の図の「常時使用する従業員数」または「資本金」のいずれか一方に当てはまる必要があります。

【プロパー融資】
保証協会の保証を受けない融資のこと。不動産を担保にした融資形態が一般的ですが、創業から間もない企業は信用力が低いため、プロパー融資を受けることは困難です。

まずは保証協会付融資を受けて、信用力を高めましょう。

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