印紙税について経営者が必ず知っておくべき7つのポイント

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事業を営んでいると契約書や領収証に貼らなければならない「収入印紙」ですが、収入印紙を貼ることによる「印紙税」についてご存知でしょうか?多く貼ったり貼り忘れた場合、どう対処すれば良いかご存知でしょうか。また、会社によっては数多く使用している場合も有り、年間の印紙税額が高額になる場合が有ります。何とか少なくする方法はないかと考えている経営者もおられるのではないでしょうか。
今回は、そんな印紙税についてご紹介して行きます。

1.印紙税とは

通常の取引では多数の文書を作成しますが、数有る文章のうち印紙税法で定められた文書を発行する時に課税される税金です。課税対象の文書は20種類有り、例として契約書、手形、有価証券、定款、保険証券、信用状、領収書、判取帳などがあります。それぞれ印紙税の金額が変わります。

収入印紙代は経費として計上可能で、勘定科目は租税公課、又は公租公課になります。

収入印紙は、郵便局やコンビニエンスストアなど販売しています。

ご参考URL:国税庁 印紙税

2.収入印紙は対象文書に貼付し、消印を押すことで納税になる

文書の作成者が、収入印紙を購入し文書に貼り、消印を押すことで納税になります。この納付方式を自主納付方式と言います。消印しなかった場合には、印紙の額面の金額の過怠税が徴収されることになります。

消印を忘れずに、押しましょう。

ご参考URL:国税庁 印紙税を納めなかったとき

3.収入印紙を貼らなかったり金額が不足の場合は追徴税が有る

課税対象の文書に収入印紙を貼らなかったり、金額が不足していることが発覚した場合、追徴税額が本来の印紙税額の3倍になります。
ただし、自分で誤りに気付いて申告した場合、追徴税額が本来の印紙税額の1.1倍に減免されます。

ご参考URL:国税庁 印紙税を納めなかったとき
ご参考URL:国税庁 印紙税不納付事実申出手続
また、故意に収入印紙を貼らなかった場合、1年以下の懲役もしくは20万円以下の罰金に処されます。

4.収入印紙の金額が多すぎたり、貼らなくて良い文書に貼った場合は還付が有る

収入印紙の金額が多すぎたり、貼らなくて良い文書に貼付、又は貼付した文書を使用しなかった場合など誤って納めた印紙税は、「印紙税過誤納確認申請書」を提出すれば、税務署で還付を受けることができます。
期限は、印紙を貼り付けた日から5年です。

詳細は、下記をご参照下さい。
ご参考URL:国税庁 誤って納付した印紙税の還付
ご参考URL:国税庁 印紙税過誤納[確認申請・充当請求]手続
ご参考URL:国税庁 印紙税の還付請求権の消滅時効

5.収入印紙を貼らなかった契約書等の文書は法的に有効か?

有効です。法律的には印紙が貼っていなくても有効です。収入印紙の貼付は税法上の問題です。

6.印紙税での節税について

課税対象の文書でも、収入印紙を貼らなくても良い場合や金額を低く出来る場合が有り節税になります。

6.1クレジットカードでの支払いの領収書(クレジットカード利用)

領収書で収入印紙が必要なのは現金等を受領した場合のため、クレジットカード払いの領収書では必要有りません。この場合、領収書に「クレジットカード利用」を明記しましょう。

6.2出来るだけ銀行振込で入金してもらう

銀行振込の場合は、口座に振込記録が残るため通常は領収書を発行しません。

6.3相殺領収書

相殺する取引の時に発行する領収書も、現金が動かないので必要有りません。この場合も、領収書に「相殺にかかるもの」を明記しましょう。

6.4出来れば契約書の作成は1通にして、もう一通は「単にコピーしたもの」を使用する

契約書の正本を2通作成すると、2通に印紙税がかかります。正本を1通にし、もう1通は「単にコピーをした物して何も但し書きの無いものにする」と印紙税は正本にしか掛かりません。

6.5金額の内、消費税を分けて記載する。

領収書や契約書の金額のうち、消費税額をわかるように記入すると、税抜価格が課税の対象になります。

例:金額 ◯◯◯万円(うち消費税額 ◯◯万円)

6.6会社設立時の定款は電子定款にする。

会社設立時の定款に貼る収入印紙代4万円は電子定款を作成すれば不要です。しかし素人が電子定款を作る場合、専用の機器の購入で逆に費用が掛かります。しかし、会社設立代行業者は会社設立を1万円程度で行ってくれるので、差額の3万円ほど安くなります。時間も費用も節約できますので、設立代行業者を利用するのも良い選択です。

6.7できるだけ電子メールで、契約、領収のやり取りをする。

重要な契約書等は書面を作成しなければなりませんが、信頼のおける取引先等の取引に支障の出ないものは、出来るだけ文書を作成せず、メールで済ませられないか検討しましょう。

6.8課税対象の文書を交わす場合は、金額の分割、統合、項目の変更が出来ないか検討する。

契約書等を交わす時、大抵の場合その内容はいくつにも分かれていると思います。そのような場合は、金額の分割、統合、項目の変更で節税出来る可能性がありますので検討しましょう。

例:500万円で機械設備を購入し100万円の改造を請け負った場合、契約書を600万円の一本の改造の請負契約にすると、印紙税が1万円掛かります。それを「機械設備代500万円」「改造の請負契約書100万円」とすると、機械の売買契約書は課税対象の文書では無いため印紙税がかからなくなり、請負契約書の100万円だけの印紙税200円になります。

「600万円の金銭消費貸借契約書」の場合、印紙税は1万円になりますが、「300万円の金銭消費貸借契約書」が2枚の場合は、印紙税の合計が4000円になります。

詳細は、下記をご参照下さい。
ご参考URL:国税庁 印紙税額一覧表

7.印紙税額一覧表|印紙税が必要な主な文書の例

印紙税の必要なおもな文書について載せていますが、全体で20種類有ります。
詳細は、下記をご参照下さい。
ご参考URL:国税庁 印紙税額一覧表

1.不動産、鉱業権、無体財産権、船舶若しくは航空機又は営業の譲渡に関する契約書
2.請負に関する契約書
(例)工事請負契約書、工事注文請書、物品加工注文請書、広告契約書、映画俳優専属契約書、請負金額変更契約書など
3.株券、出資証券若しくは社債券又は投資信託、貸付信託、特定目的信託若しくは受益証券発行信託の受益証券
4.合併契約書又は吸収分割契約書若しくは新設分割計画書
(注)1会社法又は保険業法に規定する合併契約を証する文書に限ります。
   2会社法に規定する吸収分割契約又は新設分割計画を証する文書に限ります。
5.定 款
(注)株式会社、合名会社、合資会社、合同会社又は相互会社の設立のときに作成される定款の原本に限ります。
6.売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書(領収書等)

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は印紙税についてご紹介して来ました。今回ご紹介しました内容が、今後の営業活動の参考になれば幸いです。

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