「個人で起業」と「法人」なら、「法人」をおすすめする3つの理由

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個人で起業するか、法人を興すか

独立開業を考えるとき、誰でも悩んでしまうのが、個人事業にするか、法人にするか、という問題です。

それぞれにメリットとデメリットがありますので、一概にどちらがいいと言い切ることはできませんが、思い切って法人で独立することをおすすめします。

法人のメリットは「信用」

一昔前であれば、株式会社でスタートするなら1,000万円、一番ハードルの低い有限会社でも300万円の資本金が必要でした。
今は、その規制が撤廃され、有名な「1円起業」が可能になりました。
とはいえ、実際に1円しかない状態で起業すれば、あっという間に行き詰まりますから、安易な起業はおすすめできません。

ですが、電話と机があり、自宅兼事務所で起業できるような職種であれば、あとは事務用品をそろえるぐらいで済みます。
50万~100万円の資本金があれば、株式会社としてスタートしても、なんら問題はありません。

皆様が一番悩むポイントは、社会保険の加入かもしれません。
個人事業では加入義務がないのに対して、法人ではたとえひとりの起業でも加入義務があり、これが経費負担増加の原因になります。

しかし、儲かってくれば話は別で、自分や家族の医療保険や年金の半分は、会社の経費として認められるという考え方が成り立ちます。
いずれ遠くない将来に従業員を雇うのであれば、社会保険も満足に入っていないような会社だと、よい従業員は入社してくれません。
将来を見越せば、やはり法人化しておくほうが得になります。

他にも法人をおすすめする理由は以下の通りです。

  1. 信用力
  2. 資金調達力
  3. 責任範囲

順に説明していきます。

1.信用力

たとえば、小売店をスタートし、メーカーや卸業者から商品を購入する際、個人なら現金取引のみ、法人なら月末締めの翌月末払いというように、支払期間に差をつけられる場合があります。
月末締めの翌月末払いであれば、最大2ヵ月近くの支払猶予期間がありますから、毎月の運転資金に余裕が出てくるでしょう。

また、個人は商品を購入する際に、取引総額に対して制限をかけられることもあります。
「個人であれば100万円までしか売らない」
というようにいわれる場合があるのです。

よく売れる商品があり、お客様から注文が入っても、取引金額に上限を設けられたことで欠品が続けば、大変な機会損失になってしまいます。
独立を目指す多くの人は、サラリーマン時代に培った人脈で同じ業種でスタートすると思いますが、その場合でも、取引を継続するメーカーや卸業者の担当者に、前もって取引条件を確認しておくとよいでしょう。

2.資金調達力

資金調達というと、皆様の頭のなかには真っ先に銀行が思い浮かぶと思います。

しかし、個人事業では銀行から融資をしてもらうのは、なかなか難しいです。
もちろん、100%無理というわけではありませんが、融資を求める際は、経営計画書といった資料が必要となります。

個人事業主で、しっかりした経営計画書をつくる人は少ないと思います。
計画をしっかりつくれる人は、有利な法人設立を選択しているはずです。
また、たとえ融資が可能になったとしても、個人事業であれば、本人の個人保証だけでなく、追加でもうひとりの連帯保証人を要求されるのが普通です。

結婚していると、奥様に依頼することも可能ですが「なぜ私が借金の保証人にならなければいけないの」と一言、釘をさされるぐらいは覚悟しておかねばなりません。
余談ですが、読者の皆様が、株式会社での起業を選択されるとき、大手のメガバンクに口座を開いても構いませんが、これは顧客から振り込みをしてもらうための「入金専用口座」としてサブ扱いにしておきましょう。
メイン口座は、あくまでも地元の地方銀行か、信用金庫がおすすめです。
どちらかに社名で口座を開設すると、1~半年以内に、その金融機関の担当者が尋ねてきて、あなたがどのような取引を望んでいるのかを聞き出してくれるようになります。
そういう状況を作り出せたのであれば、こちらが訪ねていって融資を申し込むよりも、通りやすくなるでしょう。

3.責任範囲

日本政策金融公庫の新創業融資など一部例外もありますが、個人事業では事業に失敗した際の借金が大変な高額であったとしても、すべてあなたが返済の義務を負います。

これを無限責任といいます。
もちろん、奥様が連帯保証人になっている場合は、ともに責任を負わねばなりません。
ですから、その借金を完全に返し終わるまでは、再起は不可能です。
法人であれば、自分以外に連帯保証人を求められることはまずありません(実質経営者や共同経営者などは求められることがあります)。

また、借金の返済は出資の範囲までと法律に定められていますから(有限責任)、たとえ失敗したとしても、比較的短い期間で再起することは可能でしょう。

テレビによく出演している有名な起業家のなかには、2度、3度の失敗を経て大成功した人も数多くいます。
もし彼らが個人事業で失敗していたら、大成功はなかったと思われます。
法人だったからこそ、再起が可能だったのです。

まとめ

このように、いろいろな側面から検討してみても、法人化のほうにメリットがあることは明白です。
要は経営のゴールをどこに置くかで決まります。
せっかく起業するのですから、目標は少し「高め」ぐらいがちょうどよいのです。

 

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