融資判断で重視される3つのポイント。自社の決算書を金融機関の目線で見る

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融資判断で重視される3つのポイント。自社の決算書を金融機関の目線で見る金融機関は決算書を見て融資判断を行います。
金融機関を味方につけ最良の事業パートナーとしたいのであれば、決算書を大切にしなくてはなりません。

今回は、金融機関が会社の決算書をどのように見ているかを解説します。

収益力を重視

金融機関にとって最も重要なことは何か?
それは「貸したお金が返ってくるかどうか」です。

まずは、会社がどの程度の返済能力を有しているかを確認します。
貴社が返済できる金額の最大値は、税引き後利益と減価償却費の合計額で表されます。
当然、この額が大きければ大きいほど、より多くの融資を受けられることになります。

税引き後利益」は損益計算書内の最下部、「減価償却費」は、製造原価明細と販管費明細に記載されています。

ただし、その期だけ特別に発生する特別損益項目は内容により調整しますので、
特別損益前の【経常利益】+【減価償却費】の合計額で見るのが一般的でしょう。

安全性を重視

事業に失敗はつきものです。
金融機関は、収益力の次に、会社が失敗に耐えうる体力をどの程度有しているかを確認します。

確認する場所は、貸借対照表の右下に記載がある「自己資本」です。
自己資本とは、「資本金」と「設立してから今までの利益の累積値」の合計額です。
収益力同様、この額が大きければ大きいほど、融資を受けられる金額も大きくなります。

但し、自己資本はそのままの金額では無く、修正を加えて使用される点に注意が必要です。

自己資本の修正方法

1.加算項目

貸借対照表の負債の部にある「借入金」の中に、経営者からの借入金があれば、自己資本に加えることができます。
中小企業の多くは、会社と経営者が一体ですので、経営者からの借入金は「返さなくても良いお金」と解釈できます。
よって経営者からの借入は、自己資本と同種の資金とみなすことが可能です。

2.減算項目

貸借対照表の左側「資産の部」を見て判断します。
問答無用で自己資本から減算される項目は、「不良債権」「不良在庫」「償却不足」です。

  • 不良債権」とは、相手方の倒産等により回収不能となっている債権で、決算書上に「破産更生債権」等と書かれているものはもちろん、社長様へのヒアリングや勘定科目明細等から判断して、回収不能と見込まれるものは自己資本から引かれます。
  • 在庫」は決算書に詳細の数値が記載されませんので、社長様にヒアリングを行い、不良化している在庫が判明すれば、不良在庫の額を自己資本から減算します。
  • 償却不足」は減価償却を行わないことで発生します。固定資産の価値は、時間の経過とともに減少していきますが、価値の減少分が決算書に反映されていない場合、問答無用で自己資本から差し引きます。「償却不足」は、税務申告書の「別表16」に記載されます。

3.資産項目

その他、貸付金、仮払金等は金融機関が嫌う資産項目です。
議論の余地はありますが、回収不能と判断されれば減算の対象となります。

収益力(「税引き後利益+減価償却費」)、安全性(「修正後自己資本」)が共にプラスの会社であれば、金融機関は前向きです。
どちらか片方がマイナスの場合はケースバイケース、両方ともにマイナスの場合は大変厳しい対応になります。

まとめ

貴社の決算書はいかがでしょうか。
決算書の作成は税理士事務所に依頼するケースが殆どです。

税理士事務所は、一般的に税務の目線で決算書を作成しています。
しかし、企業にとって金融機関対策は、時として税務対策以上に重要なことがあります。

同じ税理士事務所でも、銀行対応を熟知している「一般社団法人銀行融資プランナー協会」正会員事務所では、資金調達を念頭に置き、税務の目線に財務の目線を加えた決算書を作成しています。

セカンドオピニオン対応をしている正会員事務所もありますので、自社の決算書が金融機関を意識したものになっているかを知りたい方は、お気軽にご相談ください。

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