はじめての「税務調査」2.調査項目を 知ろう!

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はじめての「税務調査」2.調査項目を 知ろう!

税務調査で不安になる理由は、何を質問され、どんなことをチェックされるのか分からないからです。

この記事では、税務調査当日、調査官は御社のどこを見るのか、決算書や領収書の中身から、会話内容までチェックポイントを解説します。

 

税務調査当日、調査官は御社のどこを見るのか?

決算書、領収書、会話の中身「チェックポイント」

基本的に税務調査官は朝の10時にやって来ます。
はじめに社長さんは調査官に会社や業界概要の説明をします。
一見、世間話のようにも感じられるやり取りですが、実は大変重要なのです。
冒頭の雑談から税務調査は始まっています。

税務調査では「書類」よりも「人」を見ます。
社長さんがどんな性格でどんな趣味があり、どのようなスタンスでお金を使うのかを、調査官は雑談を通じて調べるのです。

調査中の会話での厳守事項は「余計なことを話さない」に尽きます。
不用意な一言がきっかけで、納税額が倍になったり、調査官の心証を悪くして、調査が長引くことがあるので、気をつけましょう。

税務調査官の質問の意図を探ろう!

少なくとも、ここに記載してある質問については、あらかじめ答えを準備しておき、顧問税理士に確認してもらいましょう。

■質問「仕事の内容を教えてください」 ⇒ 仕事以外の収入がないか

■質問「いつからこの仕事をしていますか?」「学校を卒業してからどんなお仕事をしていましたか?」「現在のお仕事を始めたきっかけは?」
 ⇒ 収入がないと思われる時期の収入源は何か

■質問「自宅や事務所の家賃はいくらですか?」 ⇒ 売上の一部が社長の生活費になっていないか

■質問「主な取引先はどこですか?」 ⇒ 売上や仕入れの計上漏れがないか

■質問「家族構成はどうなっていますか?」 ⇒ 専従者給与に該当するか 

■質問「取引銀行はどこですか?」 ⇒ 売上の計上漏れがないか 

■質問「帳簿作成は誰が行っていますか?」 ⇒ 入力した帳票類を誰が確認しているのか 

■質問「従業員数は何人ですか?」 ⇒ 架空の人件費がないか 

決算書ではここをチェックされる

税務調査では、決算書のどこをチェックされるのでしょう。
主なポイントを以下に挙げておきます。

  • 実際の現金有高と帳簿残高が一致しているか?
  • 今期計上すべき売上高が翌期に計上されていないか?
  • 決算締切後の売上高の計上漏れはないか?
  • 棚卸・在庫の評価方法は届け出た方法でなされているか?
  • 貸付金がある場合、契約書を作成しているか?
  • 借入金の使途についてきちんと説明ができるか?
  • 仕入・外注費の中に資産計上すべきものはないか?
  • 減価償却の償却方法の届出は所轄税務署に提出されているか?
  • 貸倒れの事実を証明する資料は保存されているか?
調査官は領収書の「筆跡」「金額」「日付」をチェック

領収書も税務調査で重点的にチェックされます。
調査官はどんな点に目を光らせるのでしょうか。

まず、自社が発行する領収書は以下の点をチェックされます。

  • 現金売上領収書の計上漏れがないか?
  • 除外された領収書の控えがないか?

一方、他社から受け取った領収書は次の点を見られます。

  • 宛名が「上様」の領収書がないか?
  • 白紙の領収書がないか?
  • 改ざんされた領収書がないか?

なお、改ざん領収書を見つける方法は、「筆跡」「金額」「日付」の3通りに大別できます。

筆跡チェック

  • 同じ取引先の領収書を集めて比較する
  • 数字と摘要欄を比べる
  • インク等の変色度合いを見る

金額チェック

  • 数字の追加がないか
  • 数字の改ざん(1→4、6、7、9、3→8、7→9)がないか

日付チェック

  • 経理処理日と領収書の日付に隔たりがないか

また、コンビニエンスストアでもらった領収書も、チェックされやすいと言われています。

現在はレシートを代用した領収書のほうが、何を買ったのか一目瞭然なので安全です。

業種別税務調査重点項目

税務調査では、業種によって見るべきポイントが変わってきます。
各業種でどんな内容がチェックされやすいか、ポイントをまとめました。

製造業

  • 仕掛品や製品等の棚卸資産、特に期末在庫が正確に計上されているか?

建設業

  • 完成工事と未成工事の区分が適切か?
  • 棚卸資産に計上されている金額が妥当か?

飲食業

  • 現金預金の管理が適切か?
  • アルバイトを含む従業員が実在しているか?
    (従業員名簿、タイムレコーダー、賃金台帳もチェックされる)

サービス業

  • 売上金額が適正に計上されているか?
  • 売上割合が大きい得意先には反面調査を実施することも
  • 人件費、インセンティブの支給額は適正か?

医業

  • 自由診療の収入脱漏がないか?
  • 患者の窓口負担金が社会保険支払基金通知書と一致しているか
    (特に社保から国保に変わった患者さんについては要注意)?
  • 院長の交際費は適切か?
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