税務調査の「初動」を乗り切るノウハウ

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税務調査の「初動」を乗り切るノウハウ

秋は「税務調査の秋」でもあるのをご存知ですか?
実は秋は税務調査のハイシーズン。
税務調査を経験していない社長さんにとっては「どんなことを質問されるのか?」「会社の隅々まで調べられるのか?」「何百万円も取られるのか?」と、分からないことだらけで不安がいっぱいです。

税務署からの連絡がいきなりやって来たらどう対応すればいいのでしょう?

税務署から突然連絡が来ても慌てずに落ち着いて顧問税理士を活用しよう!

法人税実地調査の状況

上記の表のとおり、年間で9万社以上実施される税務調査。
抜き打ちで税務署がやって来ると思われがちですが、実はそうではありません。
税務調査は2種類あり、強制調査は抜き打ちですが、一般的な任意調査は税務署から事前連絡があり、調査日程を決めることが可能です。

税務調査の第一歩は、税務署から突然来る電話です。
「税務署です。10月13日に調査に行きたいのですが」

こんな風にいきなり電話がかかってきたら、どうすればいいのでしょう?

ここで覚えておきたいのは「わかりました。お願いします」などと「即答しない」ことです。

そして、下記にある内容を聞いてください。

税務署から電話が来たら確認すること

  • 税務調査官の名前、所属部署
    (所属部署によって調査の意味合いが異なるケースがある)
  • 税務調査の日時、日程
    (税務調査の日程により、どの程度調べられるのか推測できる)
  • 調査理由
    (理由を明示してもらえれば、事前対策ができる)
  • 調査の対象事業年度
    (通常は3事業年度。それよりも長い場合は理由がある可能性がある)
  • 用意すべきもの
    (通常は決算書、元帳、証憑類、通帳、給与台帳等となっている。
    これら以外のものを指定してきたときは要注意)

すべて聞いたら「顧問税理士に確認して、折り返し連絡します」とワンクッション置きます。ここが重要です。

もし、税務署から電話がかかってきても、決して慌てないでください。
一つひとつ着実に確認しましょう。
顧問税理士に連絡すると、余裕を持って税務調査の日程を設定してくれます。
その間で準備とリハーサルをしましょう。一度疑似体験しておけば、落ち着いた気持ちで税務調査に臨めます。

調査当日までの準備としては、帳簿、請求書、領収書、契約書、預金通帳などをそろえ、調査官から提示を求められてもすぐに取り出せる状態にしておきましょう。
調査対象は、基本的に申告済みの前期以前3期分。下図に基づき、書類に不備があれば、調査当日までに補完しておきましょう。

なぜ顧問税理士が税務調査で頼りになるのか?

税務調査最大の対策は、顧問税理士の徹底活用に尽きます。

顧問税理士は何期にもわたって、会社の税務申告書の作成にかかわり、社長さんよりも自社のお金の流れに精通している、心強い存在でもあります。
基本的に納税者の権利を最大限擁護し、申告是認(修正すべき点がない)や修正の範囲を極力少なくするよう交渉してくれます。
実際、税務調査で税務署から何百万円も請求されたのが、顧問税理士の交渉によって半額にもそれ以下にも、場合によってはゼロにまで減額できたという例は少なくありません。

なぜ、顧問税理士が税務調査で頼りになるのでしょう。
それは次の理由からです。

  • 実務経験と税法の知識が豊富
  • 納税者の味方になってくれる
  • 説得力があり、交渉能力が高い
  • 責任感が強く、調査を早く終わらせることを考えてくれる

税務調査では調査官と交渉する場面もありますが、交渉力だけでは乗り切れません。
税法の知識で武装された調査官に対抗するには、同じかそれ以上に税法の知識に明るい顧問税理士の力が欠かせません。
税務調査の立ち会いは、税理士だけしかできない独占業務。全面的に信頼して活用しましょう。

「税務調査がどんなものなのか心配」「今年はそろそろ税務調査が来そうな予感がする」といった不安があれば、顧問税理士に相談し、事前準備をお願いしてみてはいかがでしょう。
いつ税務署から連絡が来てもいいように準備をしておけば、不安が解消されます。

税務調査が来なくても対策は決して無駄にならない

「対策をしても、結局税務調査が来なければ無駄なのでは」という声もありますが、決して無駄にはなりません。
調査対策で帳簿がきちんと整備されれば、必ず経営が改善されます。そして、税務調査の経験値が上がり、いざ税務署が来ても円滑に対応できるでしょう。

税務署からいきなり電話が来ても、慌てず騒がず落ち着いて、まずは顧問税理士に連絡しましょう。

税務調査の主なチェックポイント

  • 実際の現金有高と帳簿残高が一致しているか?
  • 今期計上すべき売上高が翌期に計上されていないか?
  • 決算締切後の売上高の計上漏れはないか?
  • 棚卸・在庫の評価方法は届け出た方法でなされているか?
  • 貸付金がある場合、契約書を作成しているか
  • 借入金の使途についてきちんと説明ができるか?
  • 仕入・外注費の中に資産計上すべきものはないか?
  • 減価償却の償却方法の届出は所轄税務署に提出されているか?
  • 貸倒れの事実を証明する資料は保存されているか?
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