個人事業主が節税するための基礎知識と絶対に抑えておきたいポイント

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個人事業主として事業を行っていると、確定申告を行いますが、そんな時「税金って高いなあ」って感じたことは誰でも一度は有ると思います。

そしてなんとか少なくする方法は無いかと、節税について考えたことが有るのではないでしょうか?

また、ここでは、簡単で効果の有る節税についてご紹介して行きます。節税出来る所はしっかり、減らしましょう。

はじめに:個人事業主の税金とは

ところで個人事業主が負担する税金って、どんな物が有るかご存知でしょうか?個人事業主の負担する税金は、下記の物が有ります。

  • 所得税
  • 個人住民税
  • 個人事業税
  • 消費税
  • 印紙税

この中で、節税で一番重要なのは所得税です。その為、所得税の節税についてご紹介していきます。

1.所得税の節税の前に白色申告から青色申告で節税

今まで白色申告(青色申告承認申請をしていない)だった方は、青色申告へ変更しましょう。

青色申告にすると、以下のように節税をすることができます。

1.1:最大65万円の控除が受けることができる

まず、白色申告から青色申告に変更するだけで、課税所得から最大10万円の控除が受けられます。

さらに、手間が掛かりますが複式簿記での記帳、確定申告時に貸借対照表と損益計算書を税務署に提出すれば、最大65万円の控除が受けられます。

ということは、最大65万円分を損金にすることができます。

また、平成26年1月より事業所得、不動産所得や山林所得等の有る白色申告者は、複式簿記よりは簡単ですが、単式帳簿をつけることが義務化されます。

その為、今後白色申告のメリットが無くなります。

節税を考えている様な方は、現在はパソコンと会計ソフトウェアが有り帳簿付けの労力も軽減されていますので、ぜひ控除額が大きい複式簿記にしましょう。

1.2:家族を専従者として雇った時の節税の上限が広がる

その事業の専従者(青色事業専従者)を雇うことができ、その給料を経費にすることができます。その分課税所得を低くすることができ節税になります。

青色事業専従者とは、青色申告者である事業主と生計を一にしている配偶者やその他の親族で、年齢が15歳以上、その青色申告者の事業に専ら従事している人です。その人に支払った給与は、事前に提出した届出書に有る金額の範囲内で専従者の労務の対価として適正な金額であれば、必要経費に算入可能です。

なお、青色事業専従者として給与の支払を受ける場合は、控除対象配偶者や扶養親族にはなれません。届け出は、事業専従者を雇った日から2か月以内にしなければなりません。

青色事業専従者については、「専従者給与と専従者控除」をご参照下さい。

1.3:純損失の繰越控除と繰戻控除を適用して節税

個人事業主で青色申告している場合、「純損失」(利益が赤字)を確定申告することにより、翌年以後3年間に出る黒字金額から差し引くことができます。そのため、翌年の利益から前年のマイナス分を差し引くことができ、節税になります。良く有る「開業時に赤字で、その後黒字になった」場合に節税になります。
 また、今年赤字で、前年も青色申告をしている場合は、今年の赤字を前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付(納めた税金が戻る)を受けることが可能です。

1.4:引当金を計上して節税

まだ未回収の売掛金で、貸倒れになりそうな金額について、当期の決算でその貸倒引当金を費用計上できるため、貸倒引当金を設定した最初の年度は、事業所得の金額を少なく申告することができます。

ぜひこの機会に青色申告へ変更しましょう。

青色申告の特典については、「青色申告制度」をご参照下さい。

変更方法は、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出します。青色申告承認申請書は,青色申告をしようとする年の3月15日までに提出する必要があります。また、その年の1月16日以後に新規開業をした人は、開業日から2ヶ月以内に申請書を提出する必要があります。

青色申告承認申請手続については、「所得税の青色申告承認申請手続」をご参照下さい。

青色申告のまとめ

白色申告と青色申告の違いを下記にまとめてみました。

白色申告と青色申告の違い

2.所得税での節税ポイント

個人事業主の所得税ってどの部分に掛かってくるのでしょうか?所得税というのは下記の式で計算されます。

所得金額=収入-必要経費
所得税額=(所得-各種所得控除)×税率
納税額=所得税額ー税額控除

この中で、個人事業主が対応出来る、「必要経費」「各種所得控除」について、所得税額を減らせる部分が無いか、見直していきます。

2.1必要経費とは

節税で最初に行うことは、面倒臭がらずに必要経費を漏れなく細々する物まで計上することです。また、必要経費がどこまで認められるのかを良く理解しておきましょう。

必要経費とは、仕事で使う経費です。仕事に使う経費は、主に下記になります。

  • 事務所経費:家賃、光熱費、通信費等
  • 消耗品費:文房具、コピー用紙、インク代、パソコン用品等
  • 什器備品:パソコン、周辺機器、ソフト代、自動車等
  • 旅費交通費:電車、バス代等
  • 交際費:接待費、会議費

2.2事務所経費

個人事業主の場合は、自宅に事務所を構える場合が多いですが、家賃はその事務所と住居部分の面積の割合で計算します。火災保険等も同じ割合で経費になり、また住宅ローンが有る場合は、その利息のみ同じ割合で経費となります。

税務署に必要経費として認めてもらうには、明確に住居と区別する必要が有る為、仕事専用部屋を用意しましょう。

しかし、「生計を一つにする」親や親族へ支払う家賃は経費にできません。「生計を一にする」とは所得者本人の稼ぎで家族が暮らしをしてることです。

水道、光熱費や通信費については、家庭と仕事で使う比率で計算します。比率は事業主が決めて構いません。税務署で聞かれた時に、妥当と判断されれば良いです。

2.3自動車の使用について

専用の営業車を持てれば良いですが、個人事業主ではなかなか困難ですので、自家用車を使用している人が大半ではないでしょうか。自動車に掛かる費用の場合も、家庭と仕事で使う比率で計算します。月又は週で何日仕事で使用するかによって、計算します。

  • ガソリン代
  • 駐車場代
  • 修理費
  • 車の税金、保険料

また、仕事で使用した「高速代」「駐車代」は、全額経費です。

2.4消耗品費

仕事で使用する文房具、コピー用紙、パソコン用品等は全て経費と認められています。また、10万円未満の物品は経費と認められ、10万円以上の物品は資産となります。機材や備品の修理費や保守費も経費になります。

2.5什器備品

上記の物品で、10万円以上の物が資産となり、耐用年数により減価償却費で1年分の金額が経費になります。

中小企業が取得した30万円未満の減価償却資産については、一定の手続きのもとで購入時に全額即時損金算入にすることが可能です。(但し総額が300万円まで)

2.6交際費

仕事の上の打合わせの会食は経費となりますので、必ず領収書を入手しましょう。項目は、「接待交際費」となります。割り勘の場合も入手しましょう。

仕事の上の喫茶店での打合わせ、ランチでの打合わせは経費となりますので、領収書を入手しましょう。項目は「打合会議費」です。

2.7交通費

交通費は、電車の切符代等ですので領収書が無い場合も有ります。その為必ずルートと金額をメモしておきましょう。仕事の備品等、仕事上必要な物を買いに行った交通費等も経費になります。

2.8その他に仕事に必要な情報も経費です。

  • 情報、資料代
  • 新聞、雑誌、書籍代(業務に直接必要な専門誌等。)
  • セミナー受講料(業務に直接必要なこと。)
  • 通信教育費(※業務に直接必要なこと。)
  • サンプル購入費

2.9経費にならないもの

  • 所得税、住民税(事業税は経費になります)
  • 罰金(駐車違反の罰金等)
  • 借入金の返済金(利子は経費となります。しかし同居及び生計を一つにする親族からの借入金の利子は、経費になりません。)
  • 健康保険料、国民年金(※所得控除の対象となります。)

3.小規模企業共済に加入で節税

小規模企業共済とは、独立行政法人中小企業基盤整備機構の共済制度で、小規模企業の個人事業主が事業を廃止した場合や会社等の役員が役員を退職した場合など、それまで積み立てた掛金に応じた共済金を受け取れる共済制度で、国の「経営者の退職金制度」です。年金形式でも退職金としても受け取れます。掛金は、最大月7万円で、年間で84万円で全額「小規模企業共済等掛金控除」を受けることができます。

まとめ

基本的な必要経費にはどんな物が有るか、どの程度認められているかについて、だいたいわかって頂けたでしょうか?

節税する為には、面倒くさがらずに必要経費を漏れなく細々する物まで計上することです。その為には、領収書は忘れず入手してください。また、領収書の出ない物については、メモしておきましょう。特に交通費については、必ずルートと金額をメモしておきましょう。

無料でかんたんに始められるクラウド会計ソフトを活用して、日々少しずつ経費を入力していく習慣をつけておくと、決算や確定申告の時にあわてず余裕をもって対応できます。検討してみてください。

 

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