「通勤交通費の非課税限度額拡大」で企業が考えなければいけないことは?

LINEで送る
Pocket

「通勤交通費の非課税限度額拡大」で企業が考えなければいけないことは?

2016年1月分の通勤手当支給分から、非課税限度額が月額10万円から15万円に引き上げられました。
この改正の背景は、新幹線などの交通網の発達で、比較的遠距離から都心部への通勤者が増えていることなどに対応する狙いがあります。

月5万円から10万円に引き上げられた、1998年以来の改正となります。

今回の通勤交通費の改正で新幹線通勤のエリアが広がる

今回の改正によって、新幹線通勤のエリアが、東京や新大阪からそれぞれ約200キロ圏内をカバーすることが可能になります。
例えば、非課税の区間は次のように延びます。

東海道新幹線:東京~三島→静岡
東北新幹線:東京~小山→那須塩原
山陽新幹線:新大阪~姫路→岡山

また、高速バスなどで有料道路を利用する通勤者の手当についても、非課税の上限が10万円から15万円に引き上がります。

 

今回の税制改正の狙いとは?

新幹線の座席
今回の税制改正としては「地方で住む人を増やしたい」という意向があるようです。
しかし、企業が考えなければならないことは、地方からの通勤者に対して交通費を負担することよりも、在宅で仕事をできる仕組みを構築することではないでしょうか。

例を挙げると、クラウドのツールを使うことで、わざわざ仕事場まで足を運ばなくても行うことができる業務が格段に多くなってきています。
営業の報告や経費の精算など、従来であれば出先から一旦会社に戻らなければできなかった業務を、クラウド会計ソフトなどを活用することで、クラウド上で業務を完結することが可能になります。

そう考えれば、今回の改正によって、従業員に「さらに遠距離からの通勤が可能になった」とアナウンスするよりも、何のために遠距離から通勤してもらっているのかの本質的な意味について、考えるべきなのではないでしょうか。

まとめ

結局のところ、非課税の額が引き上げられたからといって、企業が遠距離通勤の交通費を負担すれば、実質的な従業員の労務コストが増加します。
従業員もさらに通勤時間が長くなり、労働効率が下がってくる可能性が高いでしょう。
今回の改正をきっかけに「通勤をして業務を行う」という当たり前の慣習を見直してみてはいかがでしょう。

 

LINEで送る
Pocket