起業して、自分自身で入金、出金の処理をしている時に、改めて初めて聞く言葉が多いことに気付かされた方も多いことでしょう。
会計上必要な帳票がたくさん、まずその書類の名前をほとんど聞いたことがない。申告、決算など、経理部門以外の会社員だった方には、直接関係ないもの。
今回は、そんな初めてご自身で帳簿をつけられる方を対象に、今さら聞けない経理の基本用語を紹介していきます。
第一弾は「青色申告制度」、「売上原価」など「あ」の行ではじまる経理用語です。
【あ】ではじまる経理用語
アウトソーシング
従来社内で行っていた業務を外部専門業者に委託する外注システムのこと。
青色申告制度
法律によって定められた帳簿で、日々の取引を正確に記録し、それに基づいて所得や税金の計算をする人には、税金の面でいろいろな特典が認められるという制度。青い色の申告用紙で確定申告を行う。
預り金
給料から天引きした所得税や社会保険料のこと。
後入先出法
直前に仕入れたものから払い出したとみなして、期末たな卸しの価額を計算する方法。
洗替法
期末に貸倒引当金が残っている場合の処理方法のひとつで、前期分残高を貸倒引当金戻入に振り替えて、特別利益として処理したのち、当期末の貸金に対して新たに貸倒引当金を設定する方法。
粗利益
売上総利益のことで、売上高から売上原価を差し引いて算出する。
粗利益率
粗利益(売上総利益)÷売上高で求める。比率が高いほど製品や商品の競争力が強い。
【い】ではじまる経理用語
育児休業
1歳未満の子供を養育する従業員(男女は問わない)を対象とした休業制度。
育児休業基本給付金
育児休業期間中、賃金が減額もしくは支払われなかったときに支給される。
育児休業給付
雇用保険から職場復帰・職業生活の継続を援助することで従業員が育児休業を取りやすくする制度。育児休業基本給付金と育児休業者職場復帰給付金の2種類がある。
育児休業者職場復帰給付金
育児休業基本給付金の受給資格者が職場復帰後、引き続き6カ月雇用されたときに一時金が支給される。
遺族給付
通勤途上で死亡した労働者の遺族に対し、労災保険から給付資格者の数に応じて、給付基礎日額の一定の日数分の年金または一時金、葬祭料を支給。
遺族補償給付
業務で死亡した労働者の遺族に対し、労災保険から給付基礎日額の一定の日数分の年金または一時金、葬祭料を支給。
委託販売
商品の販売を受託者に代行してもらう販売方法。受託者が販売した場合、委託業者は手数料を支払う。
一般線引小切手
紛失や盗難などにより不正に所持した者が現金化する危険を防ぐために、表面に2本の平行線が引いてある小切手。線引きがされていると、小切手を一度金融機関に預けなければ、現金化できなくなる。
移動平均法
たな卸資産を入庫のつど在庫の単価を平均させて計算する方法。払出時に払出価額を一括して計算できるメリットがある。
祝金
社内慶弔の一種で、結婚祝金、出産祝金、成人式祝金等がある。金額などは会社の規定に従う。
印紙税
領収書を発行したり契約書を作成した場合に課税。印紙を貼付し、消印をすることで納付する。租税公課に計上する。
【う】ではじまる経理用語
受取手形
得意先などから受け入れた手形。
受取人
甲社が乙社に約束手形を振り出した場合、乙社が受取人になる。
受取利息
預貯金の利子、公社債の利息、信託の収益分配金、貸付金の利子など。
裏書
受取人が手形の裏面に署名して、他の人に譲渡すること。
裏書手形
裏書きした手形のこと。
売上原価
1事業年度に販売した製品、商品の原価となる金額。
売上債権回転率
売上高÷(受取手形+手形割引・裏書高+売掛金-前払金)で算出。回転率が高いほど、資金回収が効率的。
売上高営業利益率
営業利益÷売上高で求められる。売上高営業利益率が高いほど費用が少なく収益率が良い。
売上帳
売上の詳細を記録する目的で作成される。日付、得意先名、品名、数量、単価、金額などが記載される。
売掛金
掛けで商品などを売った場合の売上金額。
【え】ではじまる経理用語
営業外収益
会社本来の営業活動とは関係ない、金融機関などから生まれた収益。
営業外費用
会社本来の営業活動とは関係ない部分にかかる費用。
営業利益
売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたもの。会社本来の営業活動から生まれた利益。
延滞税・延滞金
法定納期限を過ぎて納付した場合の延滞利息的なもの。