将来の損失に備える「引当金」の3つの種類

将来の損失に備える「引当金」の3つの種類

棚卸作業、収入や費用の整理、減価償却資産の処理が終われば、決算整理の手続きも、いよいよ大詰め。
次に行うのは引当金の計上になります。

引当金の計上は、実際にお金が動く取引とは異なりますので、ちょっと難しいかもしれません。
今回はどのように引当金の処理をすればいいのかを見ていくことにしましょう。

引当金って何?

引当金の計上をする前に、引当金って一体どのような勘定科目なのか、わかんらないという人も多いかもしれません。
少し詳しく説明することにしましょう。

引当金は、将来起こりうる損失に備えておくための必要経費のこと。
引当金を計上した時点では実際に損失は出ていないので、見込みで金額を計上していきます。
引当金を費用計上するためには、青色申告をすることが前提になっています。
必要経費として認められる引当金は次の3つになります。

1.貸倒引当金

その名の通り、売掛金などの債権が回収できない場合に備えておく引当金のことです。
ちなみに、青色申告ではこの貸倒引当金を繰り入れすることができるのが大きな特典となっています。

貸倒引当金の対象となるもの

  • 売掛金
  • 未収金
  • 受取手形
  • 事実上の貸付金

など

貸倒引当金の対象とならないもの

  • 家事上の貸付金
  • 保証金、敷金、預け金など
  • 一時的な仮払金、立替金
  • 手付金、前渡金
  • 相手の買掛金と相殺できる金額

など

ただし、債権のすべての金額を必要経費として計上することができるわけではありません。
きちんとルールが決められています。

ひとつは、一括評価貸金と呼ばれるルールです。
年末の売掛金などの残高に5.5%(ただし、金融業は3.3%)を掛けた金額を計上するルールです。

もうひとつのルールは、個別評価貸金等です。
取引先が会社更生法の更生計画認可の決定を受けた場合など、一定の場合に債権の50%を貸倒引当金繰入額として計上することができます。

個別評価貸金等の場合、必要経費として認めてもらうためには、「個別評価による貸倒引当金に関する明細書」を確定申告書に添付して、一定の証明書類の保存をしなければいけません。
ちなみに、青色申告の場合は、一括評価貸金で計算した金額と個別評価貸金等で計算した金額を合算して計上することができます。

なお、貸倒引当金繰入額は、貸し倒れを見込んで所得から差し引く費用です。
つまり、実際には、貸し倒れにならない場合があるのです。

貸倒にならなかった場合は、翌年には当期の所得から差し引いた分を来期の所得に戻す必要がでてきます。
翌年は、一旦、所得に繰戻し、改めて貸倒引当金を計算し貸倒引当金に繰り入れることになります。

2.退職給付引当金

従業員に支払う退職金給付に備えるための引当金。
この引当金が適用できる事業者は、青色申告をしていることと、従業員に対して一定の退職給与規定があるということが条件になります。

退職給付引当金を必要経費として認めてもらうためには、確定申告書に「退職給与引当金に関する明細書」を添付する必要があります。

3.返品調整引当金

返品調整引当金は、返品が予想される商品に対する引当金のことです。

ただし当期に売り上げた商品について、次期以降に買い戻しを行うという契約がなされている商品についてのみ認められています。

このような商品を販売している業者は、出版業(出版物取次業)、製薬業(医薬品卸売業)など買い戻しの特約がついた取引慣行のある指定業者となります。
これらの指定業者のみ引当金が計上できます。

計上できる金額は、当期に販売した商品のうち来期に返品されると予想される部分の販売益に相当する金額となります。
確定申告書には、「返品調整引当金に関する明細書」を添付する必要があります。



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