今さら聞けない人のためのカンタン経理基本用語集。
第五弾は「負債」、「無形固定資産税」など「は」と「ま」の行ではじまる経理用語です。
このシリーズでは、経理の基本用語をなるべく専門的な言葉を使わず、わかりやすくシンプルに説明していきます。
【は】ではじまる経理用語
バランスシート
会社の財政状態を表した貸借対照表のこと。
販売費及び一般管理費
商品や製品を販売するためにかかる費用が販売費、会社を維持、管理していくための費用が一般管理費。両方合わせて販売費及び一般管理費となる。
【ひ】ではじまる経理用語
引当金
将来生じる特定の費用または損失を見積もって計上するもの。引当金はその発生原因が当期より以前の事象によるものであり、さらに発生の可能性が高く、その金額を合理的に見積もることができる、という条件を満たしていなければ計上できない。
引渡基準
資産の引渡し時点で売上を計上するという税法上の基準。
評価替え
有価証券や不動産等が購入した時の金額(取得原価)と現在の金額(時価)が異なる場合、取得原価を時価に修正すること。
標準報酬月額
健康保険や厚生年金保険の保険料、保険給付の算定の基礎となる標準報酬の一つ。
費用の繰延
すでに支払った費用で翌期以降に属するもの。前払費用となる。
費用の見越
当期の費用で未払いのもの。未払費用となる。
【ふ】ではじまる経理用語
負債
支払手形、買掛金、借入金、未払金、預り金など。
付随費用
固定資産を購入し、使用可能な状態にするまでにかかった購入代金以外の費用。運送費、買入手数料、据付費など。ほとんどの場合、固定資産の取得原価に含まれる。
付随明細書
貸借対照表、損益計算書、営業報告書の重要な項目について、細かい内容が書かれたもの。
部分完成基準
受注した建物の建設工事が長期に及ぶ場合、部分的に完成した時点で売上を計上する基準。
不利益変更
就業規則を変更する場合に、従業員の不利になるような変更をすること。
振替伝票
現金を伴わない取引の際に使用する伝票。
フレックスタイム制
一定の期間(1ヶ月以内)に働くべき総労働時間を、各従業員が自由に設定できる制度。
プログラム等準備金
汎用プログラムなどソフトウェアの開発にかかり支出に備えるもの。
不渡手形
振出人が何らかの理由で支払いをしなかった手形のこと。
粉飾決算
実際には利益が出ていないにもかかわらず、利益が出ているかのように売上を水増ししたり、費用を実際よりも少なく計上するなど、数字を操作することをいう。
分離課税
退職所得、山林所得などの特定の所得については、他の所得と切り離して課税すること。ほかにも利子や配当金に対する源泉分離選択課税方式、土地、建物に関する譲渡所得の分離課税方式などがある。
【へ】ではじまる経理用語
ベースアップ(ベア)
会社で定めた賃金表を書き換えて、会社全体の賃金水準を底上げする賃金改正の方法。
【ほ】ではじまる経理用語
報告式
会社の外部関係者に公表するために作成する決算書の作成方法。貸借対照表は上から順に、資産、負債、資本を記載する。損益計算書は売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期利益の各利益区分ごとに、収益と費用を記載する。
法人税
法人の所得金額などを課税標準として課される税金。
法定福利費
健康保険や厚生年金保険などにかかる費用で、労働基準法、健康保険法などの法律に基づいた、会社が負担しなければならない社会保険料。
保管有価証券
短期的な貸付をする場合に担保として預る有価証券。流動資産になる。
補充法
期末に貸倒引当金が残っている場合の処理方法のひとつで、貸倒引当金に残高と等期末の貸付金に対して算定した貸倒引当金との差額を補充する方法。
【ま】ではじまる経理用語
埋葬料
健康保険に加入している従業員本人が死亡した場合、埋葬した家族に標準報酬月額の1ヶ月分を支給する。
マル経融資(小企業等経営改善資金)
無担保、無保証人、低金利で本枠550万円まで融資が受けられる。従業員数が製造業などで20人以下、小売、卸売、サービス業では5人以下の会社が対象。
【み】ではじまる経理用語
未償却残高
取得価額からこれまで減価償却した額を引いた金額。
【む】ではじまる経理用語
無形固定資産
漁業権、ダム使用権、水利権、特許権、実用新案書、意匠権、商標権、営業権、ソフトウェアなど。
無限責任社員
個人の資産をなげうってまでも、会社の債務に対して責任を持たなければならない社員。法律上では合名会社の社員と合資会社の無限責任社員が規定されている。