以前にも本サイトでご紹介しましたが、「マル経融資」についてご存じでしょうか?
マル経融資は「小規模事業者経営改善資金」と呼ばれ、日本政策金融公庫にて受けられる融資の一つになります。
法人や個人事業主の方の支援を目的として、無担保・無保証で貸付を行っているため、興味のある方も多いのではないのでしょうか?
中には「マル経融資を受けるにはどうしたらいい?」と悩んでいる方もいるかと思いますので、今回はマル経融資を受けるための流れについて説明します。
1.マル経融資で借りられる金額・返済期間
マル経融資は限度額2,000万円の融資を無担保・無保証で受けることが可能です。
利率ですが令和元年8月1日の時点で「1.21%」となっていますが、今後の変動の可能性はあります。
返済期間についてですが、運転資金として融資を受けると返済期間は最長で7年(措置期間1年)、設備融資として融資を受けると返済期間は最長で10年(措置期間2年)となります。
マル経融資を受ける場合は、信用保証協会への加入は必要ありません。無担保・無保証で融資を受けられるのは良いですね。
マル経融資 | ||
限度額 | 2,000万円 | |
担保・保証人 | 無担保・無保証 | |
金利 | 1.21%(令和元年8月現在) | |
返済期間 | 運転資金 | 最長7年(措置期間1年) |
設備資金 | 最長10年(措置期間2年 |
2.マル経融資を受けるための条件
マル経融資を受けるためには、以下のの条件を満たしていなければいけません。
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ポイントとしては指導を受ける商工会に加入して1年以上経っている必要があります。そのためマル経融資を受ける1年前までに加入しておくよう気を付けましょう。
3.マル経融資を受けるまでの流れ
それではマル経融資を受けるまでの流れや手順について説明していきます。
(1)商工会への加入
まずは商工会への加入が必要です。融資を受ける直近1年以上前までに加入しておく必要がありますので、最初の手順として忘れてはいけないポイントになります。
(2)商工会への申し込み・経営指導
次に加入している商工会議所に、マル経融資を受けるための申し込みを行います。マル経融資を受ける場合、商工会議所からの経営指導を受ける必要がありますが、ここで経営に関する相談なども行っておくと後々スムーズに経営ができるかと思います。
(3)商工会から推薦をもらう
マル経融資を受けるためには、加入している商工会議所からの推薦を受ける必要があります。原則6か月以上、商工会議所からの指導を受け、経営改善に取り組んでいるのであれば、推薦を得られやすいです。
(4)日本政策金融公庫からの融資実行
商工会からの推薦後、日本政策金融公庫での審査が行われます。この審査が終了すると晴れて融資が実行になります。
その後手続きを行い、融資が決定した金額の振り込みが行われます。
4.マル経融資の申し込みに必要な書類
次にマル経融資を申し込む場合に用意しておかなければならない書類についてご説明いたします。法人と個人事業主で必要書類が変わってきますので気を付けてください。
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これらの書類は余裕をもって用意しておくことで、申し込みをスムーズに進めることができますので必要になる書類については覚えておくとよいでしょう。
5.創業直後にはマル経融資が受けられない!
実はマル経融資は創業して時間がたっていない場合は利用することができません。
最低1年間、事業を行う地域の商工会に加入していないと融資を受けることができないため、気を付けましょう。
創業して1年未満で資金調達を行う場合は、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」や「中小企業経営力強化資金」など利用できますので検討してみてください。
こちらも無担保無保証で融資を受けることができます。
6.まとめ
マル経融資を受ける流れについて説明させていただきました。マル経融資とは他の日本政策金融公庫の融資とは違い、地域の商工会議所の推薦を得なければ融資を受けることができない特別な制度です。
金利が他の融資制度よりも低いことなど、魅力的な点は多いですが、ご紹介したように受けるための条件がいくつかあります。
条件をそろえることが難しい場合や、創業して1年未満の場合などは「新創業融資制度」など別の融資制度を利用し、利用できる条件が整ってからマル経融資を利用するという方法もありですね。
ぜひ活用していきましょう。