決算書をわざと赤字にする理由とは?赤字決算のメリット・デメリット

決算書は企業にとって成績表のようなものです。単純に言えば、赤字より黒字の方が良いに決まっています。

しかし、わざと決算書を赤字にすることで、結果的に企業を存続させることができたという企業もあります。

1. わざと決算書を赤字にする理由とは?

決算書とは1枚の紙ではなく、以下の書類を総称しています。別名:財務諸表や財務三表とも言います。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュフロー計算書

日々、経営に精進していても赤字となる場合があります。赤字でも帳簿上で赤字をなくす方法はいくつかあります。

例えば、10万円以上のパソコンを購入した場合は消耗品費として計上せずに工具器具備品という勘定科目にすることで経費削減することが可能です。また、買掛金として計上しているけれどまだ先方に未払いのものがあるのであれば、取引先に連絡して伝票を削除してもらえることもあります。

しかし、このような帳簿上の調整を行わず、あえて決算書を赤字のままにしておく企業は意外に多いものです。国内企業のおよそ70%は赤字経営であるとも言われています。一体なぜでしょうか?

2.【理由1】繰越欠損金で法人税がゼロになるから

法人が赤字決算の場合はその期間において法人税の支払いはなくなります。法人税を計算する時の計算式は、以下の通りです。

課税所得金額×法人税率=法人税額

課税所得金額がマイナスなのですから、マイナスの数値にどの法人税率をかけたとしても法人税額はゼロになりますよね。

3.【理由2】赤字が目立って株主からお叱りを受けることがなくなるから

赤字の決算書では繰越欠損金という「翌年以降に赤字を繰り越す」税法上の仕組みを利用できます。繰り越された赤字は課税所得から控除されるので、結果的に法人税が安くなるのです。

例えば、今年あなたの会社が10億円の赤字を出したとしましょう。繰越欠損金の制度は最長9年まで繰り越せるので、その10億円を何回かに分けて翌年以降の欠損金として計上することができます。

 繰り越した欠損金は9年の間に黒字が出た時に相殺することができます。例の場合は、10億の赤字をだしてから9年の間に10億以上の黒字を出せば、相殺することで10億の赤字を出したことは世間的に知られることはありません。

4.【理由3】法人税の還付金が受け取れるから

企業が赤字を出した際、「今状況がキツイから、黒字の時に払った法人税を返してくれ~」と還付請求をすることが可能です。この仕組みは意外に知らない方が多いのではないでしょうか。

この仕組み(法人税の繰り戻し還付)を利用するには、資本金1億円以下、なおかつ青色申告書で確定申告している企業でなければいけません。詳細は、以下リンクを参考にしてください。

国税庁|欠損金の繰り戻しによる還付

※上記URLをクリックすると、国税庁の公式ページにリンクします

5.赤字決算のデメリットは金融機関から融資を受けづらくなること

赤字決算のメリットだけでなく、デメリットもお伝えします。赤字決算のデメリットは、大まかに言うと世間からの風当たりが厳しくなる、、ではなく、融資を受けづらくなります。

日本ではまだまだ決算書を頼りにして融資の審査が行われています。そのため、決算書で赤字を出し節税をしても、資金調達しづらくなることは覚悟しましょう。また、株主が多くいる企業では、対株主の対応もよく考えて赤字決算を決定すべきです。

まとめ

赤字決算にするメリットは節税対策ができることです。しかし、逆にこれをやりすぎると資金調達がしづらくなる、会社の信用度が落ちるというデメリットもあります。



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