「うちはまだ必要ない」は本当か その3

「うちはまだ必要ない」は本当か その3税理士と月次契約をすると、顧問料がかかります。
ほかにも、記帳の代行費、個人の確定申告費、決算申告費が必要になります。

この費用は会社経営をよくするうえでの必要経費とわりきるべきでしょう。

 

「お金がもったいない……」はじつは損している!?

顧問契約には報酬以上の価値がある

「毎月の顧問料に数万円とられ、そのうえ、決算申告費をとられるのは困る」
と顧問契約を交わさない経営者がいます。
また、「税理士には決算だけお願いすればよい」という本が出版されるなど、税理士契約を否定する人に拍車をかけています。

そのような考え方に影響を受けてしまい、起業から1年間、経理と税務を放ったらかしにして、決算月になってあわててどこかの税理士を訪ね「決算書を作成してください。できるだけ節税してください」
と無茶なお願いをする経営者がいますが、これは正しいのでしょうか。

はっきり言って、あまりよくない考え方だと言えるでしょう(依頼しない経営者よりはよっぽど立派ですが……)。

なぜなら、決算書を作成すると、税理士は
「この会社のお金の動きをすべてチェックし、正しいと判断したので、それを証明するために捺印をします」
という意味で決算書に、税理士本人の判を押さなければならないのです。

そのハンコの意味を、税務署も知っています。それゆえ税務署に対してまじめな印象を与えている税理士事務所が作成した決算書ならそれだけで、
「○○先生が顧問の会社なら、おそらく正しい申告をしてくれているだろう」
という認識を税務署に与えるのです。

もし税理士との月次契約と決算費用で、年間30万円がかかったとしましょう。
しかしその結果として50万円の節税ができたとすれば、どうでしょうか。
税理士への報酬をもったいないと思うよりも、その報酬分、税理士からアドバイスをもらおうと発想の転換をしたほうがお得ではないでしょうか。

いい税理士は事業を適度に成長させてくれる

経営コンサルタントと税理士はどっちが最適か?

ここでも何度か述べているように、経営者とは孤独な存在です。

起業したばかりの会社には、優秀な人材を確保することは難しいのが現状です。そこで外部に優秀なブレーンを見つけようとするのですが、たとえば、経営コンサルタ ントはどうでしょうか。

経営コンサルタントの業界では、担当分野は細分化されている場合が多いようです。
たとえば

販売戦略立案の専門家
経費削減の専門家
飲食業の専門家
美容業界の専門家

などです。彼らは担当分野については、広く、深い専門知識があります。提案がピタリとはまった場合は、大きな業績を上げるでしょう。ですがすべての経営コンサルタントが「会社のお金の動き」について詳しいとは限りません。

経営コンサルタント全員を否定するつもりは毛頭ありませんが、お金の動きがわからない経営コンサルタントは、無茶な提案をしてくる場合があります。
「○○という場所に1億円の土地が売り出されました。御社の事務所立地に最高です。
ここはひとつ借入してでも購入しましょう」

口で言うのは簡単ですが、実際に銀行からお金を工面するのは、経営者本人です。
また土地と建物の総費用を毎月返済する場合、どのくらいの返済額が理想的なのかを経営コンサルタントは知らない場合が多いのです。

たとえば「先生、これが当社の決算書です。今回の不動産購入に際して、当社のキャッシュフローであれば、銀行はいくらぐらいまでなら、貸してくれそうですか」と質問 してみて下さい。
明快な答えが返ってこないようであれば、その経営コンサルタントは、貸借対照表、損益計算書などの決算書が読めない可能性が高いです。決算書が読めないと、その企業にとって、いくらまでの借入金が適切かどうかを判断できません。

 新たな設備投資や人材確保にもプラス

税理士は違います。

税理士は会社の数字に関するプロです。必ずといっていいほど、決算書を読めます。
「いまこの会社にはどのぐらいのお金の余裕があるか」
「このくらいなら銀行から借りられそうだ」
「毎月このぐらいの返済額におさまりそうだ」
とおおよそですが、予想できるのです。

また、優秀な税理士なら、決算月の2~3カ月前から、
「今期は、大きな黒字が見込めます。このままなら、法人税の税額は○○万円ぐらいになりますが、そのまま支払いますか。それとも、以前から購入したいとおっしゃっ ていた△△という高価な機械を購入されますか」というアドバイスをしてくれるでしょう。

ほとんどの税理士は、決算書の数字をもとに、新たな設備投資や、新しい人材の確保などを提案しています。ですから、その数字に、無理はありません。
いい税理士は、あなたの会社の事業を、無理なく、適度に成長させてくれる存在なのです。

開業直後ほどキケンな落とし穴

正確な原価計算ができないと一転して赤字経営に

社長本人に、奥さん、そしてほかは全員アルバイト……。
多くのスモールビジネスがスタートするときの代表的な人材構成です。

起業したEさんもその一人でした。本人が社長兼料理人、奥さんが経理と店内全般の担当で、都心の一等地に店を借りて、喫茶と軽食のレストランをはじめました。

社長の関心事は、いかにしておいしいメニューをつくるか。

社長のレシピ開発は閉店後も毎日深夜まで続きました。その甲斐あって「ここのサンドイッチは最高だ」と評判のものが完成。思い切って広告を出し、割引券もつけました。結果、1日あたり数百個ずつ売れ、大きな売上があがるようになってきました。

ですが、ここに落とし穴がありました。

そのサンドイッチをつくるには、少し値がはる食材を使用しなければいけなかったのです。社長も原価計算をしていましたが、それは食材に対してだけで、家賃や光熱 費、アルバイトの給料までを総合して正確に計算したものではありませんでした。つまり売れれば売れるほど、赤字になる体制となっていたのです。

Eさんのお店はオープンして1年ほどで、立ちゆかなくなってしまいました……。

 スモールビジネスだから税理士が必要

会社には「3つの機能」がある言われています。

1)マーケティング
2)プロダクション
3)会計情報

マーケティングとは販売戦略のことです。Eさんの例であれば、人通りの少ない場所ではなく、都心の一等地に店を借りたこと。売上拡大のためにチラシ広告 を打ったことです。
プロダクションとは、研究開発のことです。おいしいサンドイッチをつくったことが当てはまります。
会計情報とは、売上高の数字だけではありません。家賃、人件費、材料費、光熱費、広告費などの経費、そして売上から経費を差し引いた利益、利益から税金を差し引い た純利益、という数字すべてを管理、把握することです。

多くのスモールビジネスの経営者は、マーケティングかプロダクションに力を入れる傾向があり、会計情報までは気が回らないことが少なくありません。
しかし、Eさんの例のように頭のなかで曖昧な計算だけをしていても、会社を存続させることはできません。

大企業なら、経理担当者が数十名もおり、たくさんの税理士や公認会計士と契約しているところが多く、会計情報は月末には丁寧に整理され、翌月頭には社長の元に届けられる仕組みになっています。そこで、社長は
「この商品はよく売れているが、利益は上がっていない」
「先月は広告費が多かったようだが、なぜだろうか」
と経営上、必要な情報を得て、早急に手を打つことができるのです。

たとえば、さきほどのEさんのメニューづくりの例で考えてみましょう。スモールビジネスの場合、企画から試作品の完成に至るまで多くの人がかかわることはまれです。仮に社長一人が寝る間も惜しんで考えたメニューだとしても、そのメニューに対する原価、利益、目標数などが適正でなければいけません。

そうしたことを検証して判断するのは本当に大変なことです。
なぜなら企画から、調理、経理、広報などの役割を1人でこなすのですから。
だからこそ経営者は、税理士という外部のスタッフを活用し、企業の会計情報を作成してもらい、会社の現状、そして未来はこのままでよいのか、随時判断をくだして いかねばならないのです。

 



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