業界別税理士の活用方法(建設業)

業界別税理士の活用方法(建設業)これまでの記事では、いい税理士の条件や探し方などについていろいろと述べてきました。
ここでは業種別税理士の活用法~建設業編~をご紹介します。
これから新たに税理士を探される方は今後の参考にして下さい。

 

 

建設業
漏れがないよう売上や原価の管理を徹底する

売上計上の基準を明確にしておく

建設業界は不景気が続き、業績は落ち込み続けています。

ただ、全労働者のなかで就労人口がもっとも多い基幹産業でもあり、法人全体の約1割を占めます。

独立開業後は、新たな仕事を受注し、その工事をいかに早く、高い技術で仕上げるかに全精力が注がれるため、売上や原価の管理がおざなりになりがちです。
そのような経営者の方々に
「売上や原価管理はしっかりなさっていますか」
とお聞きするとたいていの場合
「細かい数字はわからないが、頭のなかに大枠の数字のイメージがあるから大丈夫」
という答えが返ってきます。
ですが、このような方に限っていざ決算を迎えると、一つひとつの工事のなかで、赤字の現場が発生していたり、決算書の数字では黒字になっているのに手元にはキャッシュがなかったりということが起こります。
そして税務調査に入られると、それらすべてのいい加減なところが、逐一指摘、否認され、多額の修正申告をしなければいけない最悪の事態に陥ったりします。

税務調査に入られると、多額の修正申告をしなければいけない最悪の事態に陥ることもあります。

建設業界は、ほかの業種と比べて、売上と原価管理が難しい業種なのです。

建設業界の人ほど、税理士をしっかり活用しなければ、いつか「痛い目」に合ってしまいます。
会計上、どのようなところに気を付けていくべきかについて、ポイントを絞りお話をすすめていきます。

建設業界の場合、工事の期間が長く、問題が発生すると進捗状況にも変更があるため、どの時点で売上を計上すべきか、明確な基準をもっていない会社が多数見受けられます。
起業したての経営者ならほぼ100%がそのような状態でしょう。

とくに期末前後3ヶ月ぐらいに該当する工事は、税務署が徹底的に狙いうちにしてきます。工事のたびに計上の基準が曖昧であれば、簡単に否認されてしまい、税額が数百万円単位で変わることもしばしばです。

そこでどのような基準をもつべきか、3つの代表的な基準をご紹介しておきます。

①完成工事基準
②部分完成基準
③工事進行基準

「完成工事基準」とは、工事が完成して引渡しを完了した日に売上を計上する基準です。
実質引渡し基準とも呼ばれています。引渡完了日を自社で定義しておく必要があります。
施主から代金を支払ってもらった日なのか、施主にその建築物のカギを渡した日なのか、契約書に工事終了のサインをもらった日なのか、竣工式の日なのか、社内規定として明記しておきましょう。

「部分完成基準」とは、完成工事基準からの派生パターンです。
すべての工事は完成していないが、一定の段階で部分的に支払う代金が確定する場合には、その段階で売上を計上する基準です。
たとえば住宅を10棟建築する契約を請け負ったとき、完成した住宅から順に施主に引渡していくような工事契約などで適用されます。
「工事進行基準」とは、1年以上の長期にわたる請負工事の未成工事について、工事の売上高・原価を、その事業年度終了時における工事の進捗割合に応じて計上する基準。税法では工事損失が予想される工事には、工事進行基準の適用を認めていません。

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注文書から納品書、受領書、請求書の控えまで一切を保管する

つぎに各種書類の整備です。いちばん大切なのは工事台帳です。
中小零細の建設業者が工事台帳をつくると、税務調査時に「しっかりとした会社だな」と良い心証を与えられます。
日々の原価管理にも使用できるため、経営上の問題点を明らかにし、速やかに適切な対応を実施することができるようになり、確実に利益をあげられるようになります。
工事台帳以外にも、契約書、注文書、納品書、受領書、請求書の控え、領収書、そのほか工事の請負契約に関係する資料、工事の入札参加者の名簿、ISO9000関係の文書もしっかりと保管しておくようにしましょう。

これらの書類が税務調査で役立つからです。
「いま御社が担当している○○市の現場工事は、もう終わっていますよね」

などの質問に対し、曖昧な記憶で「完成しています」「未完成のはずですが……」など失言するのを避けられます。

記憶や資料が不明確なまま中途半端に返事をすると、調査官から必ず矛盾点を指摘され、追及するネタを与えてしまうことにもつながるのです。

補足的事項として、現預金や経費使用上の細かい話をしておきます。

建設業界はほかの業界に比べて、印紙や証紙の利用率が高いのが特徴です。決算直前に大量に購入し、その使用実績がなければ手持ち分と見なされ、現金預金として、資産計上しておかねばなりません。

また、施主から祝い金などを手渡しでもらう場合、飲み物代などに使用してもいったん全額雑収入で計上しなければいけません。使用分は福利厚生費や会議費などと正しく仕訳しておきましょう。



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