東京都内で起業するなら女性・若者・シニア創業サポートを利用しよう

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
会社設立支援や資金調達支援など、これから起業を検討している方やすでに起業している経営者の皆さんを様々な角度からサポートしています。

起業しようとする女性・若者・シニアに、金融機関はお金を貸さない風潮はいまだ根強く残っています。

その救済として、日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金(新企業育成貸付)」が有名ですが、2014年から東京都も、都内の金融機関を取りまとめて「女性・若者・シニア創業サポート事業」をはじめています。

この記事では、東京都内で起業する女性・若者・シニア向けの融資制度「女性・若者・シニア創業サポート」についてご紹介します。

1.東京都創設の融資制度「女性・若者・シニア創業サポート」とは?

女性・若者・シニア創業サポート事業(通称、女性・若者・シニア創業サポート)は、2014年に東京都が創設した融資の仕組みです。都内の信用組合・信用金庫と、創業支援を行う専門家「地域創業アドバイザー」が連携し、都内で創業したい、創業したばかりの女性・若者・シニアの起業家に対して、低金利・無担保の融資を含めた経営サポートを行います。

女性・若者・シニア創業サポート

(1)対象者・利用条件

女性・若者・シニア創業サポートを利用できるのは、次の条件を満たす必要があります。

・女性、若者(39 歳以下)、シニア(55 歳以上)のいずれかであること

・都内における創業の計画がある、または創業して1年未満であること

・個人事業主、株式会社、NPO法人、一般社団法人、一般財団法人などであること

・東京都内に本店、または主たる事業所を置く創業事業であること

・地域の需要や雇用を支える事業であること

なお、通常の自治体が行う制度融資の枠組みと比較すると、NPO法人、一般社団法人、一般財団法人も対象に含めているのは珍しいと言えるでしょう。

地域の需要や雇用を支える、という指定については、地域に根ざした創業であることを強調したものと言えます。

また、融資を利用する条件としては、次も満たす必要があります。

・創業規模は中小企業者の範囲に合致し、大企業が実質的に経営を支配していないこと

・公序良俗に問題のある事業、風俗営業などでないこと

・現在かつ将来にわたって暴力団など反社会的勢力に該当しないこと

・法令などで定める租税についての未申告、滞納がないこと

大企業と資本関係があるような創業では利用できません。

(2)融資条件(融資限度額・金利・返済期間・担保・保証)

融資条件は次の通りです。

女性・若者・シニア創業サポートの融資条件

融資限度額1,500万円以内(運転資金のみは750万円以内)
利率(年)固定金利1%以内
返済期間10年以内(うち据置期間3年以内)
担保無担保
保証人法人:代表者個人または不要
個人事業主:不要

※ 取り扱いの金融機関によって、限度額、利率、返済期間などの設定が異なります。 金融機関独自の融資を併用して利用する場合、上記の融資条件と異なる可能性があります。

①融資限度額

融資限度額は「条件を満たせば、最大でこの額まで融資できます」という上限の設定金額のことです。とはいえ、創業前にこの融資限度額ギリギリまで融資を受けられることは滅多にありません。

融資限度額は、調達した資金の使いみちによって、変わります。

ちなみに「運転資金」は、事業経営に必要な資金を指します。具体的には人件費や商品や材料などの仕入れ費用、広告宣伝費などが運転資金にあたります。

一方「設備資金」は、設備を手に入れるのに必要な資金のことで、建物や車、機械設備などの事業基盤(インフラ)となる有形固定資産を購入する際の費用を指します。

調達した資金を設備資金として使う場合は1,500万円以内となります。運転資金のみで使う場合は750万円以内に限られます。

②利率

融資を受けたときに融資金額の元本に上乗せして支払う利子を算出する割合のことを「利率」と呼びます。

女性・若者・シニア創業サポートは、年間で算出する年利です。

固定金利1%以内は、他の融資制度などと比較しても、かなりおトクなものだと言えるでしょう。

③返済期間

返済期間は「お金を返し終わるまで待ってもらえる期間」のことです。据置期間は「利子の支払いだけをしてくれれば、返済を始めるのを待ってもらえる期間」になります。

据置期間は返済期間の中に含まれるので、例えば、返済期間が3年で据置期間が1年の場合、最初の1年は利子だけを支払って、その後の2年間で本格的に返済を行うことを意味します。

具体的な年数は、融資面談を通して、利率とセットで決まります。返済期間が短いほど金利は小さく、安くなりますが、月々の返済額は大きくなりますので無理のない範囲で決めるようにしましょう。

④担保・保証人

「担保」はお金を返せなかったときに没収される財産で、「保証人」はお金を借りた本人が返済できなかったときに代わりに支払い義務が生じる人を指します。

一般的に、担保を用意することで確実に返済する意思を示し、その代わりに金利を安くしてもらうなどの金融機関との交渉材料としますが、女性・若者・シニア創業サポートの場合は原則的に無担保・無保証で、しかも低金利です。

破格の好条件の融資制度と言えるでしょう。

2.女性・若者・シニア創業サポートを利用するメリット3つ

女性・若者・シニア創業サポートを利用するメリット3つあります。

(1)固定の低金利での融資を受けられる

(2)返済義務が発生しない別の助成金と組み合わせることができる

(3)信用保証協会を利用しないため、低コストで審査期間も短い

それぞれ見ていきましょう。

(1)固定の低金利での融資を受けられる

金利の項目でも説明した通り、固定金利1%以内は、かなりの好条件です。

同じく無担保・無保証の創業融資で有名な、日本政策金融公庫の新創業融資制度の基準利率(2.51~2.70%/年利、令和元年8月1日時点)と比較しても、かなりおトクなものだと言えるでしょう。

(2)返済義務が発生しない別の助成金と組み合わせることができる

創業後の資金調達には、返済義務のない助成金もうまく活用したいところです。女性・若者・シニア創業サポートを利用すると、公益財団法人・東京都中小企業振興公社の助成金「創業助成金」が申請可能になります。

女性・若者・シニア創業サポート事業と創業助成事業のコンセプトが同じものだからでしょう。創業助成金も、都内での創業したい、または創業したばかりの起業家を対象にしています。

創業助成金の概要

利用条件・都内での創業予定・創業5年未満であること

・一定の要件を満たす中小企業者にあたる法人・個人であること

助成対象期間交付決定日から1年以上、最長2年の事業に必要な期間
助成限度額上限300万円(下限100万円)
助成率助成対象と認められる経費の3分の2以内
助成対象経費賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、 専門家指導費、従業員人件費など

参照: 公益財団法人 東京都中小企業振興公社 令和元年度(2019年度)第2回創業助成事業

(3)信用保証協会を利用しないため、低コストで審査期間も短い

通常、自治体の融資である制度融資を利用する場合や、民間の金融機関からの融資を受ける場合、信用保証協会の審査などを経て、保証料を支払うことが一般的です。

女性・若者・シニア創業サポートは、信用保証協会を通さないため、保証料を支払う必要がないだけでなく、審査期間も取られないため、融資実行までが比較的スピーディーだと言えるでしょう。

審査期間が複数あるような複合的な融資を受ける場合、1〜2ヶ月程度、余分に時間がかかるケースもあるため、時間がかからないことは事業にとって有益です。

3.女性・若者・シニア創業サポートを利用するには?

女性・若者・シニア創業サポートを利用は、次のような4段階の流れがあります。

(1)取り扱いの信用金庫・信用組合の「相談」

(2)地域創業アドバイザーの「面談」

(3)取り扱いの信用金庫・信用組合の「融資」

(4)地域創業アドバイザーの「経営サポート」

それぞれの段階でどんなアクションをする必要があるのか、見ていきましょう。

(1)取り扱いの信用金庫・信用組合の「相談」

①女性・若者・シニア創業サポートを取り扱う信用組合・信用金庫に問い合わせて、その信用組合・信用金庫の独自の事業計画書の書式があるかを確認します。

②事業計画書の書式を、取り扱いの金融機関から入手します。

特に書式の指定がない場合には、東京都 女性・若者・シニア創業サポート事業のウェブサイトにある「事業計画書記入例」をダウンロードし、それを元に事業計画書を作成します。

東京都 女性・若者・シニア創業サポート事業 融資までの手続き

事業計画書記入例

③事業計画書を作成します。事業計画書の作成をサポートしてくれるセミナーを活用したり、個別に相談したりして仕上げましょう。

④取り扱いの金融機関へ電話して融資相談を予約します。

⑤事業計画書を持参して、融資相談にいきましょう。初回受付票への記入・署名なども行います。

⑥事業計画書の内容を元に、あなたが融資の利用条件を満たすと判断された場合、地域創業アドバイザーを後日、紹介されます。

(2)地域創業アドバイザーの「面談」

①取り扱いの金融機関に紹介されてから10日以内に地域創業アドバイザーと連絡を取り、面談の予約を行います。

②必要書類を持参し、地域創業アドバイザーとの面談にいきます。

アドバイザーとの面談に必要な持参物

個人の方

  • 印鑑
  • 事業計画書
  • 本人確認書類(住民票・運転免許証・健康保険証のいずれか)
  • 連絡メモ(金融機関発行)
  • 開業届(開業後の方のみ)

法人の方

  • 印鑑
  • 事業計画書
  • 会社案内(HPコピーでもよい)
  • 連絡メモ(金融機関発行)
  • 法人確認書類(登記簿謄本・履歴事項全部証明書のいずれか)

女性・若者・シニア創業サポート事業「融資までの手続き」より引用

③重要事項確認書へ署名・押印します。事業評価・ハンズオン支援申請書等を記入したら、事業計画に関する面談をし、事業計画へのアドバイスを受けます。

④事業計画書の内容を元に、あなたが融資の利用条件を満たすと判断された場合、地域創業アドバイザーが次のアクションを案内します。

(3)取り扱いの信用金庫・信用組合の「融資」

①地域創業アドバイザーの案内に従って、面談終了日から10日以内に融資申込書を取り扱いの信用金庫・信用組合に請求し、融資の申込を行います。

②取り扱いの信用金庫・信用組合が融資審査を行い、融資実行が決まったら、融資を受けることができます。

(4)地域創業アドバイザーの「経営サポート」

融資を受けた後は、地域創業アドバイザーの経営サポートを受けることが可能です。

まとめ

女性・若者・シニア創業サポートは、都内で起業する女性・若者・シニアに限定されますが、低金利で無担保・無保証とかなり利用しやすい融資制度となっています。

創業時の資金調達に活用し、安定した事業経営につなげましょう。

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