日本政策金融公庫で融資を受ける額はいくらが妥当なのか

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
会社設立支援や資金調達支援など、これから起業を検討している方やすでに起業している経営者の皆さんを様々な角度からサポートしています。

会社設立して事業を起こす中小法人や個人事業主として事業を始める方が資金調達する際、頼りになるのが「日本政策金融公庫」です。

現在(20119年10月)融資利率は2.5%前後と非常に低く、条件さえクリアすれば誰でも融資を受けられるチャンスがある日本政策金融公庫。

けれども、身の丈に合わない金額をいきなり日本政策金融公庫に「貸して」と言っても、失敗に終わります。

1.日本政策金融公庫の金利は2.5%前後

公庫でいくら借りられるか考える前に、金利についてチェックしてみましょう。現在、日本政策金融公庫で事業融資(事業のためにお金を借りること)をした場合、平均的な金利は2.5%前後です。

返済期間は事業融資の場合、平均的には5~7年(運転資金の場合)または5~10年以内(設備資金の場合)です。具体的に融資を受けた場合、毎月の返済額はいくらになるのか、シミュレーションができるページがあります。

日本政策金融公庫|事業資金用 返済シミュレーション

※上記URLをクリックすると、日本政策金融公庫の公式ぺージにリンクします

日本政策金融公庫ではさまざまな融資プラン(公庫では〇〇資金と呼ぶ)があります。例えば、災害に合った方には災害関連の資金、女性の方であれば女性の方向けの融資といった具合にです。

日本政策金融公庫|融資制度一覧から探す

※上記URLをクリックすると、日本政策金融公庫の公式ぺージにリンクします

これらの日本政策金融公庫の融資プランは、大雑把な言い方をすればマクドナルドでハンバーガーを買う際のクーポンのようなものです。クーポン利用の申込みは「特利」と言われ、基準金利よりもオトクな金利で利息が計算されます。通常の一般貸付よりも何かのプランが利用できるのであれば、利用した方が金利はオトクになります。

日本政策金融公庫での正式な融資金利は、①どの融資プランを使うか、②以下4点を基準にした審査、の2点で最終決定されます。

  • ①自己資金の額(銀行通帳に記載されている定期的に貯められた預貯金がどれぐらいあるのか)
  • ②借金額はいくらか(公庫から借りたお金をしっかり返済できるか、生活苦ではないか)
  • ③事業計画(きちんと収益を上げられそうな事業であるか、収益の根拠はあるか)
  • ④あなたの事業経験(未経験ではないか、未経験でもカバーできるだけの資格や受賞歴などはあるのか)

日本政策金融公庫で融資を受けたいけれど、既にクレカなどで借入があり返済にお困りの方は割とたくさんいらっしゃいます。自己資金に対して借入がどれぐらいの率であるかが審査ではみられます。

例えば、500万円の融資額を希望していて、自己資金額は100万円の場合。他社クレカでの借入額が300万円もあれば、審査はかなり厳しくなります。100万円でも返済してから、申し込みした方が審査には有利です。

2.<創業融資の場合>200~2,000万円の間で考えよう

創業融資とは、その名の通り創業(起業)する際に資金調達するための融資のことを言います。創業融資という言葉は、融資に関わらない方があまり知らない非メジャーな言葉です。

けれども、事業を始めるために融資について調べている方や、融資のコンサルタントなどをしている方はみなさんご存知の言葉です。

日本政策金融公庫では、「新創業融資制度」という名の起業向けの融資プランを実施しています。法人だけでなく、個人事業主でも利用できます。
また、これまで事業を行ったことのない方でも、条件をクリアすれば、無担保無保証で最大2,000万円までの融資を受けることが可能です。(担保があれば、1%台の特利が適用される場合もあります)

新創業融資制度への申込み条件は、以下の通りです。
・新たに事業を始める、または事業を始めて税務申告して2期以内である(税務申告なしはNG)
・雇用を産む可能性のある事業である(雇用を産まない家族経営などの場合でも、融資額が1,000万円以内であればOK)
・融資希望額の1/10以上の自己資金を持っている(1,000万円の融資を申し込むのであれば、最低100万円を作る必要があります)

にもかかわらず、「初めて起業しますが、3,000万円の資金を借りたいです!」などと言ってしまうと、「難しいですね」とお断りされてしまいます。また、日本政策金融公庫から初めて融資を受ける場合、しかも自分一人で受ける場合(認定支援機関を通さない場合)はだいたい~1,000万円以下となります。

また、よくご相談を受けますが「ほとんどお金をかけずにできる事業」の場合は高額の融資は厳しいです。なぜかというと、日本政策金融公庫の事業融資のスタンスは「①社会に雇用や経済の安定を産むであろう事業を②しっかりとした計画と自己資金で行いたいが、③少しだけ資金が足りない。④だから、貸してほしい」という方にお金を貸す、というものだからです。

 元々あまりお金のかからない副業的なブログ収益やアフェリエイトの場合、何でかかるお金を借りたいのかがわからないため、なかなか高額の融資は決まりません。(生活費として資金を借りたいという理由は、日本政策金融公庫の事業融資ではNGです

新創業融資制度の詳細については、当サイトの以下既存記事も是非あわせてご覧ください。

新創業融資とは

創業時の公的融資を受けるならどっち?新創業融資制度VS制度融資

一番借りやすい起業前後に創業融資の審査に失敗する理由とは?

 

3.<日本政策金融公庫でつなぎ融資の場合>売掛金の額の〇%という基準

つなぎ融資とは住宅購入の際によく使われる言葉です。ある物件を購入したいが頭金がない。そのため、頭金を金融機関から借りて(つなぎ融資)、残りの残債(頭金以外)については住宅ローンを使う、という仕組みです。

日本政策金融公庫では個人向けの融資の場合、教育ローンがあります。けれども、住宅ローンの頭金代わりにする融資はやっていません。

【参照:よくあるご質問 事業を営む方 個人・小規模企業の方(国民生活事業)】

また、事業者向けの融資の場合でも不動産投資や投機的な形の事業への融資は行っていません。けれども、商品をたくさん販売したのにまだ取引先からお金を回収できていないがために、手元に現金がない場合もあります。いわゆる、資金繰りの悪化という状態です。

収益は挙げられているのに、手元に資金がないために事業をたたまなくてはいけないのは悲しいですよね。つなぎ融資を受けて現金が手元に入れば、事業は正常に回っていきますね。

売掛金の未回収などで融資をしたい場合は、その状況を日本政策金融公庫の担当者や当サイトのような認定支援機関にお話しくださることで、融資が受けられる可能性もあります。融資の相談を受ける際は、きっちりとした事業ができているという証拠と共に、売掛金があるという証拠書類も提出しましょう。

けれども、証拠書類が提出できても売掛金の「全額」の融資はなかなか受けられません。なぜなら、売掛金といっても不良債権の可能性があるからです。

4.提供される額は、製造業や建設業 > サービス業・その他

日本政策金融公庫の融資、事業主が「何にいくら使うからお金を貸してほしい」と根拠となる書類を提出することで審査が始まります。そのため、必然的に大きな設備が必要な事業なほど、融資額は大きくなります。

例えば、個人でパン屋を開業する場合よりは製鉄加工業として工場の改築を行う、といった場合の方が融資額は大きくなります。

 上記は日本政策金融公庫の公表している融資先の業種別の融資割合ですが、1位は製造業、2位が建設業、3位が物品販売業となっており、いずれも何のために資金が必要なのかが明確にわかる業種です。

【引用:日本政策金融公庫|融資の状況】

まとめ

日本政策金融公庫の融資の額は、創業融資の場合は最大で2,000万円、売掛金を元にしたつなぎ融資の場合は売掛金の何%という基準で決められます。基本的には、何にいくらかかるのかの根拠書類が必要ですので、見積書をベースに融資額を決めていきましょう。あとは事業主の経験や自己資金なども、融資額の決定には大きく影響します。

なお、災害時や元々規模の大きい事業の場合は、1億円レベルでの高額融資も実行されます。

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◆金利は何パーセントになるの?

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創業時に日本政策金融公庫でお金を借りる場合の返済期間は、5年以上!?

 

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日本政策金融公庫を利用する8つのメリット1つのデメリット

 

◆制度融資って何?

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◆保証協会付の融資って何?

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◆創業時はどの融資制度が良い?

創業融資なら日本政策金融公庫か信用保証協会の制度融資のどちらが良い?

 

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ぜひ、皆様の創業・独立開業・経営にご活用ください。

 



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