会社設立で資本金払込み!タイミング・振替・払込証明書・合同会社とは

株式会社SoLabo 代表取締役 田原広一
この記事の監修
株式会社SoLabo 代表取締役 / 税理士有資格者
資格の学校TACで財務諸表論の講師を5年行う。税理士事務所勤務を経て、平成23年より個人で融資サポート業務をスタート。
平成27年12月、株式会社SoLabo立ち上げ。
会社設立支援や資金調達支援など、これから起業を検討している方やすでに起業している経営者の皆さんを様々な角度からサポートしています。

会社設立で資本金払込み!タイミング・振替・払込証明書・合同会社とは

会社設立する際に必須の手続きのひとつが「資本金の払込」です。資本金の払込み自体はそれほど難しい手続きではありませんが、実際に始めると「いつ払い込めばいいの?」「払込証明書はどう作るの?」「ネットバンキングだから、通帳がない!」などとさまざまなお悩みごとが発生するハズです。

今回の記事では、会社設立をまさにされている方または会社設立をご検討中の方に向け、資本金払込み手続きの方法をわかりやすく解説します。また、資本金の払込でよくみなさんが迷うこと(資本金はいつから使えるの?etc)については、後半でQ&Aとしてまとめていきます。

1.会社設立時の資本金の払込の方法→4ステップです

みなさんがご存知の通り、会社設立をするには大きく分けると以下の4つの手続きが必要です。

  • ①会社定款を作って認証を受けます
  • ②資本金を払込みます(発起設立)または一部の株式を引き受ける人を募集します(募集設立)
  • ③登記書類を作成します
  • ④法務局で登記申請をします

今回は、上記の②(資本金の払込)部分の手続きについてご説明します。会社設立には資本金を出して会社設立するケース(=発起設立)と一部の株式の買い取りを募集するケース(募集設立)とがありますが、ほとんどの方は発起設立といって資本金を払い込む形で会社設立をされています。

では、資本金の払い込みの手続きの4ステップをみていきましょう。

【ステップ①】発起人名義の銀行口座と通帳を用意する

(1)発起人とは会社設立の手続きをする人のことを言う

ご存知かもしれませんが、会社設立するには代表取締役や取締役と同じように、「発起人」という立場の人物を決めなくてはいけません。発起人とは、会社の資本金を支払う人のことを言います。ひとり社長で会社設立する場合は、必然的に代表取締役が発起人も兼ねることとなります。あなたがひとりで会社設立をするのであれば、発起人はあなたです。

(2)合同会社の場合は発起人ではなく社員と言う

最近では、株式会社ではなく合同会社を設立する方も増えているようです。あなたが設立する会社が合同会社なら、発起人とは呼ばずに「社員」と呼びます。

(3)ネットバンキングの場合は取引明細書コピーが通帳コピー代わりになる

まず、発起人または社員の銀行口座と通帳を用意しましょう。発起人があなたなら、あなたが普段使っている銀行口座と通帳で構いません。(まだ会社が設立する前なので、法人の通帳はありません。)個人名義で以下のように通帳がある銀行口座の通帳を用意してください。

【会社設立で使える銀行口座の例】

銀行の種類銀行名(一部)
都市銀行みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行
地方銀行/第二地方銀行群馬銀行、足利銀行、常陽銀行、筑波銀行、武蔵野銀行、千葉銀行、静岡銀行、北越銀行
信託銀行三菱UFJ信託銀行、みずほ信託銀行

とは言っても、最近では新生銀行やイオン銀行のように「通帳がないネット銀行(ネットバンキング)」を使っている方も非常に多くなっています。ネット上の古い記事では「ネット銀行は不可だから、通帳のある銀行の口座を作りましょう」という内容が多く見受けられますが、法務省のホームページを見ると、平成18年会社法施行に関する通達等の部分で以下の記載が見受けられます。

【引用:法務省ホームページ/会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて 

上記の文面では、発起設立の場合は資本金の払込みがあったことを証明する預金口座の通帳コピー(ア)か、ネット銀行のマイページから見られる取引明細書のコピー(イ)でよいですよ、という説明をしています。

取引明細書をパソコン上で見るには、ネット銀行にID/パスワードでログインした後に「入出金明細」などのタブをクリックすると、以下のように表示されます。

【引用:新生銀行の場合|口座情報 操作ガイド

但し、何も考えずに取引明細書をコピーするのではなく、以下の内容が含まれているかチェックしてからコピーしてください。

1.金融機関名(例、新生銀行)
2.口座名義人(例、インキュ タロウ)
3.口座番号(例、1234567)
4.振込人の氏名・金額・日付日付(例、20200115インキュ タロウ 3,000,000)

【ステップ②】資本金を該当の口座に振り込む

(1)資本金の振込のタイミングについて

資本金を発起人名義の銀行口座へ振り込むのは、会社定款を作成・認証したあとです。

会社定款は会社の憲法であり、新会社法で会社設立の際に作成して交渉役場へ持参し、認証を受けなければいけません。

間違って、会社定款をつくる前に資本金を預入や振込をした場合は、通帳でその事実(定款認証日以後の資本金の払込実績)が確認できないため、預入・振込をやりなおすことになります。

(2)資本金の振込・預入(入金)・振替の違いとは

発起人の銀行口座と通帳が用意できたら、次のステップとして資本金を振込みます。ここでよくあるご質問として、「既に自分の口座に300万円があって、それを資本金にしようとしているから、新たに振り込まなくてもいいよね?」というものがあります。

実は、もともと口座に残っていた資本金を利用する場合でも、一度その金額を引き出して、再度口座に入れ直す(入金または)という作業が必要なのです。再度口座に入れ直す方法は、振込・預入(入金)・振替の3種類があります。3種の違いは、以下の通りです。

振込発起人と代表取締役が別の人物(2名以上で会社設立する)の場合
預入(入金)ひとり社長の場合
振替同じ銀行の定期預金口座から普通預金口座にお金を移動する場合

【ステップ3】通帳の表紙・裏・該当ページの3枚コピーする

通帳コピーは、該当の銀行口座へ「資本金を確かに払込みしました」という証明をするために提出します。この際、資本金を振り込んだ日付のページだけをコピーするのではなく、通帳の表紙・裏表紙もあわせてコピーします。

ネット銀行の場合は、取引明細書上で銀行名がわかるようにコピーすれば大丈夫です。

【ステップ④】払込証明書を作成するして、通帳コピーと一緒に閉じる

(1)払込証明書とは?

払込証明書とは、あなたが銀行口座へ資本金をきちんと入金しましたよ、ということを宣言する公的な書類です。払込証明書のフォーマット(書式)を法務局などで探してみましたが、見当たりませんでした。

ですので、ワードで以下のような体裁で自作することをお勧めします。ネット銀行の場合も同様です。

払込証明書は自作・手書きでOKですが、以下のような項目が網羅されている必要があります。

  • 払い込まれた金額の総額
  • 払い込まれた株数
  • 1株あたりの払い込みの金額
  • 年月日
  • 会社本店の所在地
  • 会社名(商号)
  • 代表取締役氏名と捺印

(2)払込証明書→通帳コピー、の順で左側の2か所でホチキス止めをする

ここまで来れば、作業はあと少しで終わります。①払込証明書→②通帳の表紙コピー→③通帳の裏表紙コピー→④通帳の資本金払込のページコピーの4枚を左側で二箇所のホチキス止めにします。

そして、ホチキス止めした冊子を払込証明書が表側にして開き、ホチキスを止めた左右のページにかかるように会社代表印を押して、完成です。

【Q①】資本金は払込みしたあと、すぐに引き出して大丈夫??

A:はい、すぐに引き出して使って大丈夫です。(現在の新会社法では)通帳コピーまたは取引明細書上の記載で入金したヒトの名前・日付・資本金の額がきちんと確認できれば、その後にそのお金をどうやって使っているかまでは追って調べられません。

【Q②】会社設立の資本金で見せ金をしたら、ばれる?

A:会社設立の資本金の払込であれば、問題ありません。融資の場合は、NGです。

見せ金とは、誰かから一時的にお金を借りて、あたかもそのお金を自分自身で用意したように見せかけることを言います。そして、お金があることを相手に信用してもらったら、すぐにそのお金を借りた相手に返済するのです。

例えば、資本金100万円の会社を作りたいけど、自分の貯金が30万円しかないとしましょう。残りの70万円をカードローンで一時的に借りて、自分の口座に入金したあとに、すぐに引き出したとしましょう。

この行為は、会社設立の資本金のために一時的に借入し、その後すぐに返済するだけですので、特に問題ありません。資本金は会社設立時に口座にあったという証明がとれれば、その後すぐに運転資金として引き出して利用してもOKだからです。

ちなみに、日本政策金融公庫での融資を受ける際に見せ金をすることはNGです。詳細は、当サイトの以下の関連記事をぜひご覧ください。

「見せ金」で日本政策金融公庫の融資に通るのか?

【Q③】ゆうちょ銀行の通帳に記載されている住所と払込証明書に書いた住所が違うんだけど?

A:NGです。郵便局に行って手続きをして、住所を同一にする必要があります。

まとめ

会社設立時の資本金の払込についてご説明いたしました。当サイトでは、このほかにも会社設立や資金調達をわかりやすく解説している記事が満載です。

ぜひ、この他の記事もご参照くだされば幸いです。

 

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会社設立する際に必須の手続きのひとつが「資本金の払込」です。資本金の払込み自体はそれほど難しい手続きではありませんが、実際に始めると「いつ払い込めばいいの?」「払込証明書はどう作るの?」「ネットバンキングだから、通帳がない!」などとさまざまなお悩みごとが発生するハズです。 今回の記事では、会社設立をまさにされている方または会社設立をご検討中の方に向け、資本金払込み手続きの方法をわかりやすく解説します。また、資本金の払込でよくみなさんが迷うこと(資本金はいつから使えるの?etc)については、後半でQ&Aとしてまとめていきます。

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